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2018年9月製造販売承認

■オラビ錠口腔用50mg
■モビコール配合内用剤
■ベオーバ錠50mg
■エイベリス点眼液0.002%
■ ベオーバ錠50mg
1. 承認概要
新有効成分 2018年9月 / 2018年11月 発売
2. 薬効分類名
選択的β3アドレナリン受容体作動性過活動膀胱治療剤
3. 一般的名称
ビベグロン錠
4. 適応症
過活動膀胱における尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤は、わが国で2剤目の抗コリン作用を有しない過活動膀胱(OAB)治療薬であり、これまで抗コリン作用に基づく副作用によって治療継続が困難であった患者さんや高齢者のQOL改善が期待されています。

【過活動膀胱】
過活動膀胱は「急に我慢できないような尿意が起こる」「トイレが近い」「急にトイレに行きたくなり、我慢ができず尿が漏れてしまうことがある」などの症状を示す病気で、脳と膀胱(尿道)を結ぶ神経のトラブルで起こる「神経因性」のものと、それ以外の原因で起こる「非神経因性」のものがあります。

【承認状況】
2018年9月現在、海外で承認されている国および地域はありません。

【作用機序】
膀胱平滑筋のβ3アドレナリン受容体を選択的に刺激し、膀胱を弛緩させることで膀胱容量を増大させます。

【用法・用量】
通常、成人にはビベグロンとして50mgを1日1回1錠、食後に経口投与します。

【副作用】
国内でOAB患者を対象に実施された第III相比較試験および第III相長期投与試験において、本剤50mgまたは100mgを投与した906例中75例(8.3%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められました。主な副作用は、口内乾燥、便秘各11例(1.2%)、尿路感染(膀胱炎など)、残尿量増加各6例(0.7%)、肝機能異常、CK(CPK)上昇各3例(0.3%)でした(承認時)。
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
1.重大な副作用として、尿閉(頻度不明)が認められています。前立腺肥大症などの下部尿路閉塞疾患を合併している患者に処方された場合は、処方医への確認が必要です。

【患者さんへの指導例】
1.この薬は、膀胱に作用して尿をためやすくすることで、OABによる尿意切迫感、頻尿、切迫性尿失禁などの症状を改善します。
2.この薬を飲み始めてから尿が出にくくなるようなことがあった場合は、すぐに診察を受けてください。
3.本剤を服用中の授乳は避けてください。

【ここがポイント!】
尿意切迫感や頻尿、切迫性尿失禁などの排尿に関する悩みはQOLを大きく低下させ、社会生活を送るうえでしばしば問題になります。2002年に日本排尿機能学会が行った調査では、OAB症状を自覚する人は40歳以上では平均12.4%存在し、高齢になるほど増えると報告されており、考えられてきた以上に有病率が高いことが明らかになっています。
わが国におけるOABの薬物治療では、ムスカリン受容体阻害作用を有する抗コリン薬が広く使用されていますが、抗コリン作用に基づく口内乾燥、便秘、排尿困難などの副作用によってアドヒアランスが低下することもしばしばあります。また、認知機能を悪化させる可能性もあるため高齢者では注意が必要です。
2011年からは、新たな作用機序である選択的β3アドレナリン受容体作動薬ミラベグロン(同:ベタニス)が発売されています。ミラベグロンは抗コリン作用を有していないため、これまで抗コリン薬を使用できなかった患者にも使用することができます。しかし、生殖可能な年齢の患者への投与は避ける必要があること、併用禁忌を含めた薬物相互作用が多いこと、投与開始前および投与中は定期的な血圧測定が必要なことなど、いくつかの注意点があります。
本剤はβ3アドレナリン受容体作動薬として、ミラベグロンに続く2剤目の薬剤です。本剤の場合には、生殖可能年齢の患者への投与を避けるという警告はなく、併用禁忌薬もありません。本剤はCYP3A4またはP糖タンパクの基質ですが、強力な誘導・阻害作用は示さないと考えられるため、併用注意薬は少なくなっています。重篤な心疾患のある患者、高度の肝機能障害がある患者に対しては、臨床試験における使用経験がないため慎重投与となっていますが、肝機能、腎機能にかかわらず単一の用量で投与することができます。
本剤は、抗コリン薬で副作用が生じている患者、高齢者、あるいは何らかの理由でミラベグロンが使用できない患者でも使用しやすい薬剤と考えられます。なお、2018年9月時点において、海外で承認されている国および地域はありませんので、副作用に関しては継続的な情報収集が必要です。
8. 製造販売元など
製造販売元:杏林製薬株式会社
販売元:キッセイ薬品工業株式会社
お問合せ先:①杏林製薬株式会社 くすり情報センター  0120-409-341
      ②キッセイ薬品工業株式会社 くすり相談センター 0120-007-622
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2019年3月

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