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2021年5月製造販売承認

■バキスゼブリア筋注
■COVID−19ワクチンモデルナ筋注
■ バキスゼブリア筋注
1. 承認概要
新有効成分 2021年5月 / 2021年8月 発売(薬価未収載)
2. 薬効分類名
ウイルスワクチン類
3. 一般的名称
コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン(遺伝子組換えサルアデノウイルスベクター)
4. 適応症
SARS-CoV-2による感染症の予防
5. 類薬との比較


バキスゼブリア筋注
バキスゼブリア筋注(「アストラゼネカ医療関係者向けサイト」より引用)
6. 特徴
【特徴】
本剤は、わが国で初めて承認されたウイルスベクターワクチンです。5月の特例承認後、国内使用について検討されていましたが、7月末に原則40歳以上の人への接種が承認されました。

【効能・効果】
本剤は、SARS-CoV-2による感染症の予防の適応で、2021年5月21日に特例承認され、7月30日に開催された厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会において、予防接種法に基づく臨時接種として、原則40歳以上の人に使用することが承認されました。
なお、(1)他の新型コロナウイルスワクチンに含まれる成分にアレルギーを有するなど医学的見地からとくに本剤を希望する場合、(2)他国で本剤の1回目を接種してから入国した場合、(3)他ワクチンの流通停止など緊急の必要がある場合、などであれば18~39歳でも接種が認められています。

【作用機序】
本剤は、SARS-CoV2のスパイク糖タンパク質(ウイルスが宿主細胞に侵入する際に必要なタンパク質)をコードする遺伝子を含む非増殖型遺伝子組換えチンパンジーアデノウイルスベクターワクチンです。ワクチンの接種により、宿主細胞内でSARS-CoV-2のスパイク糖タンパク質が局所的に発現し、SARSCoV-2に対する液性及び細胞性免疫反応を誘導することで、効果を発揮することが期待されています。

【用法・用量】
1回0.5mLを4~12週間の間隔を置いて、2回筋肉内に接種します。本剤は2回接種により効果が確認されていることから、同一の効能・効果を持つ他ワクチンと混同することなく2回接種します。最大の効果を得るためには8週以上の間隔を置いて接種することが望ましいとされています。

【副作用】
臨床試験で報告された主な副反応は、注射部位圧痛(62.9%)、注射部位疼痛(54.7%)、疲労(51.6%)、頭痛(51.1%)、倦怠感(43.8%)、筋肉痛(43.5%)、発熱感(33.5%)、悪寒(31.0%)、関節痛(26.6%)、悪心(20.5%)、注射部位熱感(17.9%)、注射部位挫傷(17.9%)、注射部位そう痒感(13.1%)でした。
重大な副反応として、ショック、アナフィラキシー、血栓症・血栓塞栓症(脳静脈血栓症・脳静脈洞血栓症、内臓静脈血栓症など)(いずれも頻度不明)が現れる可能性があります。
7. 使用上の注意と服薬支援
【患者さんへの指導例】
1.ワクチンを接種することで新型コロナウイルスに対する免疫ができ、新型コロナウイルス感染症の発症を予防します。
2.医師による問診や検温、診察の結果から、接種できるかどうかが判断されます。発熱している人などは本剤の接種を受けることができません。1回目に副反応が現れた場合は、2回目の接種前に医師などに伝えてください。
3.本剤の接種当日は激しい運動を避け、接種部位を清潔に保ってください。接種後は健康状態に留意し、接種部位の異常や体調の変化、高熱、痙攣など普段と違う症状がある場合には、速やかに医師の診察を受けてください。
4.副反応として、注射した場所の痛み・腫れ・発赤などの局所症状、発熱、頭痛、疲労、筋肉痛などが現れることがあります。接種後の注射部位の痛みや筋肉痛、発熱などの副反応に対して、解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン、ロキソプロフェンなど)の使用が可能です。
5.1回目接種時の副反応の多くは接種翌日に見られ、発症から1~3日以内に治まります。症状が回復せず、痛みや高熱などが持続する場合は、医師の診察を受けてください。
6.心因性反応を含む血管迷走神経反射として、失神が現れることがあります。接種後一定時間は接種施設で待機し、帰宅後もすぐに医師と連絡を取れるようにしておいてください。
7.ごくまれに血小板減少症を伴う血栓症が起こることがあります。接種後4~28日は激しい頭痛や持続する頭痛、あざ、注射部位以外の小さな点状の内出血などの症状にとくに注意してください。これらの症状が認められた場合には、ただちに医師の診察を受けてください。
【ここがポイント!】
本剤は、わが国で初めて承認されたウイルスベクターワクチンで、サル(チンパンジー)由来の非増殖性で弱毒化されたアデノウイルスに、SARS-CoV-2のスパイク糖タンパク質の遺伝子を組み込んだ新しい製造方法のワクチンです。
これまでに承認されているファイザー製ワクチン、モデルナ製ワクチンは、保管温度がそれぞれ-75℃、-20℃という超低温でしたが、本剤は2~8℃の冷蔵温度で6ヵ月間保管できるため流通・管理が容易で、当然ながら解凍の必要もありません。また、希釈の必要もありません。
接種間隔は、8週以上の間隔を置くことが推奨されており、他ワクチンよりも長く設定されています。これは、初回接種から2回目接種までの接種間隔が、8週未満の場合よりも8週以上の場合のほうが有効性が高いためです。さらに、12週以上のほうが、6週未満の場合よりも有効率が高いということが報告されています。
副反応は国内第I/II相試験と海外臨床試験の結果で大きな違いはありませんが、すでに承認されている2種のmRNAワクチンと異なり、2回目よりも初回接種後の副反応の頻度が高いことが特徴です。
重大な副反応としては、血小板減少症を伴う血栓症に注意が必要です。本剤接種後に非常にまれ(10万人当たり1人未満)ですが、重篤な血小板減少症を伴う血栓症が認められ、致死的転帰の症例も報告されています。この血栓症が海外で問題視されたことから、わが国では使用が見合わせられていましたが、7月30日に公的接種の対象として厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会で承認されました。
なお、本剤は7月27日に添付文書の改訂指示が発出され、「毛細血管漏出症候群」が追記され、本症の既往歴のある人は接種不適当者とされました。本剤との関連性は確立されていないものの、海外において非常にまれながら手足の浮腫、低血圧、血液濃縮、低アルブミン血症などが報告されているため、そのような症状が認められた場合はただちに医師などに相談するようにあらかじめ伝えましょう。
8. 製造販売元など
製造販売元:アストラゼネカ株式会社
供給提携:Meiji Seika ファルマ株式会社
お問合せ先:アストラゼネカ株式会社メディカルインフォメーションセンター  
      0120-189-115
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2021年8月

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