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2021年2月製造販売承認

■コミナティ筋注
■ コミナティ筋注
1. 承認概要
新有効成分 2021年2月 / 2021年2月 発売(薬価未収載)
2. 薬効分類名
ウイルスワクチン類
3. 一般的名称
コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)
4. 適応症
SARS-CoV-2による感染症の予防
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤はわが国で初めて承認されたCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)に対するワクチンであり、2回の筋肉内注射で発症を予防することが期待されています。

【承認状況】
海外C4591001試験における新型コロナウイルス感染症発症予防効果および本剤2回目接種後2ヵ月時点の安全性のデータに基づいて、米国では2020年12月11日に緊急使用許可(EUA:Emergency Use Authorization)が出され、欧州では同月21日に条件付き販売承認がされています。2021年2月時点ですでに世界70ヵ国以上で接種が行われており、わが国でもようやく医療従事者など向けの優先接種が始まりました。なお、優先接種対象となる医療従事者には薬局薬剤師も含まれることが通知されています。

【作用機序】
本剤は、新型コロナウイルスの一部のスパイクタンパク質のmRNA(設計図)が脂質膜でコーティングされています。これが筋肉注射により体内に注入され、ヒトの細胞内に入ることにより、新型コロナウイルスの突起器物のスパイクタンパク質の一部が作られます。
これにより、ヒト免疫細胞がそのスパイクタンパク質を異物と認識して、抗体が作られます(液性免疫)。また攻撃をキラーT細胞に指示して直接ウイルスを攻撃できるようにもなります(細胞性免疫)。なお、取り込まれたmRNAは分解されるので、人間のDNAが存在する細胞核の中には原理的に入ってこないといわれています。

【用法・用量】
日局生理食塩液1.8mLにて希釈し、1回0.3mLを合計2回、通常3週間の間隔で筋肉内に接種します。なお、16歳未満についての有効性、安全性は確立されていないため、本剤の接種は16歳以上が対象です。
副反応が現れることがあるので、接種後は一定時間観察を行い、異常が認められた場合には適切な処置を行います。本剤の初回接種時にショック、アナフィラキシーが認められた被接種者に対しては、本剤2回目の接種を行わないこととされています。

【薬剤調製時の注意】※抜粋
本剤は-90~-60℃から-25~-15℃に移し、-25~-15℃で最長14日間保存できます。なお1回に限り、再度-90~-60℃に戻し保存することができますが、解凍後の再冷凍はできません。
冷蔵庫(2~8℃)で解凍する場合は、解凍および希釈を5日以内に行います。
希釈後の液は2~30℃で保存し、希釈後6時間以内に使用します。

【副作用】
海外第I/II/III相試験(C4591001試験)の第II/III相パート(プラセボ対照無作為化多施設共同試験)において、本剤接種群(2回接種後)の安全性評価対象3,758例で報告された主な副反応は、注射部位疼痛2,730例(72.6%)、疲労2,086例(55.5%)、頭痛1,732例(46.1%)、筋肉痛1,260例(33.5%)などでした。また、Grade3以上の有害事象が2%を超えたものは、疲労143例(3.8%)と頭痛76例(2.0%)でした。
7. 使用上の注意と服薬支援
【患者さんへの指導例】
1.ワクチンを接種することで新型コロナウイルスに対する免疫ができ、新型コロナウイルス感染症の発症を予防します。
2.本剤の接種当日は激しい運動を避け、接種部位を清潔に保ってください。
3.医師による問診、検温および診察の結果から、接種できるかどうかが判断されます。発熱している人などは、本剤の接種を受けることができません。
4.合計2回を3週間の間隔で筋肉内に接種します。1回目の接種から3週間を超えた場合は、できる限り速やかに本剤の2回目の接種を受けてください。
5.本剤の接種直後または接種後に、心因性反応を含む血管迷走神経反射として、失神が現れることがあります。接種後一定時間は接種施設で待機し、帰宅後もすぐに医師と連絡をとれるようにしておいてください。
6.接種後は健康状態に留意し、接種部位の異常や体調の変化、高熱、痙攣など普段と違う症状がある場合には、速やかに医師の診察を受けてください。

【ここがポイント!】
本剤は、わが国で初めて承認された新型コロナウイルス感染症の発症予防を目的とするワクチンであり、有効成分はSARS-CoV-2のスパイクタンパク質をコードするmRNA(トジナメラン)です。
<感染は1/20に減少>プラセボ群と比較した本剤の発症予防効果は、海外C4591001試験によると95%と報告されており、1回目の接種12日目以降から発症者が少なくなっています。
<重症化は1/9に減少>また、試験後に発症し、重症化した10例のうち1例が本剤群、9例がプラセボ群であり、本剤を投与することで重症化を防ぐことができる可能性もあります。効果の持続期間や毎年の接種が必要かどうかについてはまだ十分な見解が得られていません。
<接種後のアナフィラキシー対応>副反応で最も懸念されるのはアナフィラキシーなどのアレルギー反応です。アナフィラキシーは全身の複数臓器に症状が現れるものであり、アナフィラキシーショックはそのうち血圧低下や意識障害を伴い、場合によっては生命を脅かす危険な状態に至るものです。アナフィラキシーは、迅速かつ適切に対応すれば命に関わることはほとんどないと考えられるので、患者さんが用語を混同して過度に恐れている場合はきちんと説明しましょう。
なお、接種後にアナフィラキシーが生じた人の多くは、過去に食品や薬、その他の種類のワクチン、蜂の刺傷などによるアレルギー反応やアナフィラキシーの既往歴がありました。
本剤は添加物としてポリエチレングリコール(PEG)を含有しているため、PEGやポリソルベートに重度な過敏症の既往がある人は禁忌となっています。しばしばアレルギー源となる鶏卵やゼラチン(安定剤)、チメロサール(防腐剤)、ラテックス(容器)は使用されていません。
わが国の治験は日本人160例を対象に行われ、海外と同様に免疫を獲得しています。副反応の報告も海外データとの差はなく、重篤なものはありませんでした。しかし、本剤は特例承認されたものであり、製造販売後も引き続き情報を収集する必要があります。有害事象が認められた際は、必要に応じて予防接種法に基づく副反応疑い報告制度を利用しましょう。
8. 製造販売元など
製造販売元:ファイザー株式会社
お問合せ先:ファイザー株式会社 新型コロナウイルスワクチン専用ダイヤル
      0120-146-744
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2021年3月

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