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2021年1月製造販売承認

■ソグルーヤ皮下注5mg,10mg
■エドルミズ錠50mg
■ ソグルーヤ皮下注5mg,10mg
1. 承認概要
新有効成分 2021年1月 / 未発売
2. 薬効分類名
長時間作用型ヒト成長ホルモンアナログ製剤
3. 一般的名称
ソマプシタン(遺伝子組換え)
4. 適応症
成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤は、重症の成人成長ホルモン分泌不全症患者に週1回投与することで、体脂肪量の減少と筋肉・骨組織の成長を促し、体組成のバランスを改善します。

【承認状況】
海外では、2020年8月に米国にて承認されています(2020年11月現在)。

【作用機序】
本剤は主に肝臓において組織の成長促進作用を有するインスリン様成長因子-Ⅰ(IGF-Ⅰ)の分泌を促進します。また、脂肪、筋肉、骨組織の成長ホルモン受容体に結合することで、脂肪組織を減少させ、筋肉や骨組織の成長を刺激します。

【用法・用量】
通常、ソマプシタン(遺伝子組換え)として1.5mgを開始用量とし、週1回、同一曜日に皮下注射します。開始用量は年齢、性別、合併症などに応じて適宜増減します。60歳超の患者では1.0mg、経口エストロゲン服用中の女性患者では2.0mgが目安となっています。
その後の投与量は、患者の臨床症状および血清インスリン様成長因子-I(IGF-I)濃度などの検査所見に応じて、最高用量8.0mgを超えない範囲で調整します。なお、投与量の調整は投与開始後2~4週間に1回を目安に行い、増量する場合は1回当たり0.5~1.5mgを目安とします。
副作用の発現や血清IGF-I濃度が基準範囲上限を超えた場合は、投与量の減量や一時的な投与中止など適切な処置を行います。

【副作用】
第III相試験の併合結果333例中85例(25.5%)で副作用が確認され、主な副作用として、頭痛11例(3.3%)、関節痛、疲労各9例(2.7%)、末梢性浮腫7例(2.1%)、浮動性めまい、感覚鈍麻、体重増加、血中クレアチンホスホキナーゼ増加各4例(1.2%)などが報告されています。
重大な副作用として、甲状腺機能亢進症および糖尿病(いずれも頻度不明)が設定されています。
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
1.悪性腫瘍のある患者には、成長ホルモンが細胞増殖作用を有するため禁忌です。
2.診断および重症の基準は、最新の「成人成長ホルモン分泌不全症の診断と治療の手引き」の病型分類を参照することとされています。

【患者さんへの指導例】
1.週1回投与する持続性の成長ホルモン製剤です。肝臓に働き掛け、体脂肪量を減少させ、筋肉や骨組織の成長を促し、体組成のバランスを改善します。
2.大腿部、腹部などに皮下注射してください。注射箇所は毎回変更し、同一部位に短期間に繰り返し注射しないでください。
3.浮腫、関節痛、視覚異常、頭痛、悪心または嘔吐、頻尿などの症状が見られたらご連絡ください。
4.投与を忘れた場合は、あらかじめ定められた投与日から3日以内であれば、気付いた時点でただちに投与し、その後は元の曜日に投与してください。投与日から3日を超えていた場合は1回分スキップして、次の投与日に投与します。なお、曜日を変更する必要がある場合は、前回の投与から少なくとも4日間以上の間隔を空けてください。
5.使用開始前後にかかわらず冷蔵庫で保管し、開封したものは6週間以内に使用してください。冷蔵庫がない環境での保管は、遮光・室温(30℃以下)で通算3日間(72時間)までとしてください。

【ここがポイント!】
成人成長ホルモン分泌不全症(AGHD)とは、成人において成長ホルモン(GH)の分泌が損なわれることで、易疲労感やスタミナ低下、体脂肪の増加、筋肉・骨塩量の低下、血中脂質高値などさまざまな自覚症状や代謝異常を来す慢性疾患です。通常、GH補充療法が行われますが、GH分泌不全は生涯続くことが多いため、長期または生涯にわたる治療が必要です。
従来のソマトロピン製剤(商品名:ノルディトロピン注、ジェノトロピン注、ヒューマトロープ注、グロウジェクト注、ソマトロピンBS注)は、主に1日1回の皮下投与製剤であることから、毎日の治療に負担を感じる患者も少なくないことが課題となっています。
本剤は週1回投与の長時間作用型ヒト成長ホルモン誘導体であり、内分泌専門医の管理指導の下、自己注射が可能な製剤です。1.5mLカートリッジに入った溶解操作が不要なリキッドタイプで、複数回投与可能な使い捨てプレフィルドペン型注入器に装填されています。1回の投与量は、5mg剤が0.025~2mgまで0.025mg刻み、10mg剤が0.05~4mgまで0.05mg刻みで設定可能です。
ソマプシタンの構造としては、101位のロイシン残基をシステイン残基に置換したアミノ酸骨格に、アルブミン側鎖が接合しており、内因性アルブミンとの可逆的な非共有結合により、本剤の消失が遅延することで作用持続時間が延長されます。
注意すべきポイントとして、GHはインスリン感受性と耐糖能を低下させるため、血糖値とHbA1cなどのモニタリングが必要な点が挙げられます。また、甲状腺機能の低下や良性頭蓋内圧の亢進、血清コルチゾール値の低下、中枢性副腎皮質機能低下症が顕在化する可能性があるので注意が必要です。
GHの体液貯留作用により、本剤による治療開始時に手足の浮腫、手根管症候群、関節痛、筋肉痛などが見られる場合がありますが、治療継続中に消失することも多いため、軽度であれば経過観察となることもあります。
自己注射は、基本的にはインスリン注射と同様の手順で行います。使用済みの注射器・針の廃棄方法は、かかりつけ医や主治医、薬剤師に相談するよう伝えましょう。
8. 製造販売元など
製造販売元:ノボ ノルディスク ファーマ株式会社
お問い合わせ:ノボ ノルディスク ファーマ株式会社 ノボケア相談室 0120-180363
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2021年8月

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