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2020年9月製造販売承認

■ゼジューラカプセル100mg
■ブコラム口腔用液2.5mg,5mg,7.…
■ツートラム錠50mg,100mg,150…
■エクロックゲル5%
■ ゼジューラカプセル100mg
1. 承認概要
新有効成分 2020年9月 / 2020年11月 発売
2. 薬効分類名
抗悪性腫瘍剤/ポリアデノシン 5′二リン酸リボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤
3. 一般的名称
ニラパリブトシル酸塩水和物
4. 適応症
○卵巣癌における初回化学療法後の維持療法
○白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法
○白金系抗悪性腫瘍剤感受性の相同組換え修復欠損を有する再発卵巣癌
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤はBRCA遺伝子変異の有無にかかわらず、白金系抗悪性腫瘍剤を含む初回化学療法後もしくは再発時の化学療法後維持療法として、1日1回の服用で腫瘍細胞の増殖を抑制することが期待されています。

【承認状況】
海外においては、2017年3月に米国、2017年11月に欧州で承認されています。

【作用機序】
本剤は、DNA修復因子であるPARP(ポリアデノシン5’二リン酸リボースポリメラーゼ)を特異的に阻害することでDNA修復を妨げ、がん細胞の細胞死を誘導することで抗腫瘍効果をあらわすとされています。

【用法・用量】
通常、成人にはニラパリブとして1日1回200mgを経口投与します。ただし、本剤初回投与前の体重が77kg以上かつ血小板数が15万/μL以上の成人には、1日1回300mgを経口投与します。なお、患者の状態により適宜減量し、本剤投与により副作用が発現した場合は、添付文書の基準を参考にして休薬、減量、中止します。

【副作用】
国内第II相試験(Niraparib-2001試験、Niraparib-2002試験)において、副作用は39例中39例(100%)で報告されました。主なものは、悪心25例(64.1%)、血小板数減少23例(59.0%)、貧血17例(43.6%)、好中球数減少14例(35.9%)、嘔吐13例(33.3%)、食欲減退11例(28.2%)、白血球数減少10例(25.6%)でした。
なお、国内外の臨床試験(上記とNOVA試験、QUADRA試験、PRIMA試験)において、本剤が投与された937例で発現した重大な副作用として、骨髄抑制(78.8%)、高血圧(9.8%)、間質性肺疾患(0.6%)、可逆性後白質脳症症候群(頻度不明)が報告されています。
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
1.副作用として、一般的な抗がん剤と同様に、骨髄抑制、血小板減少、好中球減少などが発現することが多いため、血液検査などによるモニタリングが求められます。また、『NCCN制吐ガイドライン2020年版』において、中等度~高度の嘔吐リスク(頻度30%以上)に分類されており、嘔吐を予防するため、服用前に5-HT3受容体拮抗薬の連日経口投与が推奨されています。
2.重大な副作用として、高血圧クリーゼを含む高血圧などが報告されており、とくに降圧薬を服用中の患者さんは投与前に血圧が適切に管理されていることを確認する必要があります。
【患者さんへの指導例】
1.卵巣がんの初回化学療法後や再発時の維持療法に使われる薬です。1日1回、連日服用します。
2.薬によって血液を作る機能が低下するため、あざができやすくなる、鼻をかんだときに血が出る、顔色が悪くなる、心拍数が増える、立ちくらみや息切れ、めまいが起こることがあります。定期的に血液検査が行われますが、気になる症状があったらすぐにご連絡ください。
3.血圧が高くなることがあります。自覚症状はほとんどないため、定期的に血圧や心拍数を測定しましょう。
4.吐き気や嘔吐、便秘、疲労感などが現れることがあります。小まめに水分を摂り、消化の良い食事を心掛け、疲れを溜めないようにするなど、生活に工夫を取り入れることで対処できる場合もあります。強い症状が続く場合はご相談ください。
5.妊娠中の方や妊娠している可能性がある方は服用できません。また、本剤服用中や服用を中止してから一定の期間は適切な方法で避妊を行い、授乳中の方は授乳を中止する必要があります。
【ここがポイント!】
卵巣がんは主に閉経後の女性に多く発症するがんですが、初期段階では症状に乏しく、早期の検出が困難であるため、女性生殖器の悪性腫瘍の中では最も死亡者数の多い疾患です。一般的な卵巣がんの治療では、まず手術で可能な限りがんを取り除いてから抗がん剤による化学療法を行い、その後、再発リスクを下げるための維持療法を実施することが多いです。
PARP阻害薬は、白金系抗悪性腫瘍剤を含む初回化学療法後、もしくは再発時の化学療法後の維持療法として用いられます。本剤は、卵巣がんに適応のあるPARP阻害薬として、国内ではオラパリブ(商品名:リムパーザ)に次ぐ2剤目であり、BRCA遺伝子変異の有無によらず使用できます。相互作用については、併用禁忌、併用注意がありません。また、1日1回の経口投与で食事の影響を受けにくいため、生活リズムに合わせて服用タイミングを選択できるなどのメリットもあります。
本剤の貯法は、2~8℃で遮光保存です。患者さんにはPTPシートを冷蔵庫で保管するように指導しますが、持ち運ぶ必要がある場合は専用の保冷遮光ポーチがあるので、MRさんに相談しましょう。
8. 製造販売元など
製造販売元:武田薬品工業株式会社
お問合せ先:武田薬品工業株式会社 くすり相談室 0120-566-587
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2021年3月

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