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2020年3月製造販売承認

■キャブピリン配合錠
■ソリクア配合注ソロスター
■ラツーダ錠20mg,40mg,60mg,…
■メラトベル顆粒小児用0.2%
■アイラミド配合懸濁性点眼液
■ロケルマ懸濁用散分包5g,10g
■ ロケルマ懸濁用散分包5g,10g
1. 承認概要
新有効成分 2020年3月 / 2020年5月 発売
2. 薬効分類名
高カリウム血症改善剤
3. 一般的名称
ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム水和物
4. 適応症
高カリウム血症
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤は、体内に吸収されない非ポリマーの無機陽イオン交換化合物で、消化管内のカリウムイオンを選択的に捕捉して便中に排泄させることにより、血清カリウム値を低下させます。既存薬のポリマー性カリウム吸着剤は、味、舌触りの点から服用しづらいこと、便秘を生じやすいことが課題となっています。

【承認状況】
海外では、2018年に米国と欧州連合(EU)で「成人の高カリウム血症」に対して承認されました。

【作用機序】
本剤は国内初となる非ポリマー性無機陽イオン交換化合物です。消化管内のカリウムイオンを選択的に捕捉して便中に排泄させ、消化管内腔における遊離カリウム濃度を低下させることにより、血清カリウム濃度を低下させ高カリウム血症の改善をもたらします。

【用法・用量】
通常、成人には開始用量として1回10gを水で懸濁して1日3回、2日間(血清カリウム値や患者の状態に応じて最長3日間まで)経口投与します。以後の維持量は1日1回5gですが、血清カリウム値や患者の状態に応じて1日1回15gを超えない範囲で適宜増減できます。なお、増量を行う場合は5gずつとし、1週間以上の間隔を空けます。
血液透析施行中の場合は、初回から1回5gを水で懸濁して、非透析日に1日1回経口投与します。なお、最大透析間隔後の透析前の血清カリウム値や患者の状態に応じて、1日1回15gを超えない範囲で適宜増減します。

【副作用】
本剤承認の根拠となった主要な第III相試験(非透析患者を対象としたHARMONIZE Global試験、J-LTS試験および慢性血液透析患者を対象としたDIALIZE試験)において確認された主な副作用は、浮腫、体液貯留、全身性浮腫、末梢性浮腫、末梢腫脹、便秘(いずれも10%未満)などでした(承認時)。
なお、重大な副作用として、低カリウム血症(11.5%)、うっ血性心不全(0.5%)が報告されています。
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
1.アゾール系抗真菌薬、チロシンキナーゼ阻害薬などは、本剤の胃内pHの上昇によって溶解性低下が起きることがあるので、併用注意です。
2.腎臓への負担を少しでも減らすために、カリウムを多く含む食品の過剰摂取に注意するように指導し、茹でたり水にさらしたりするなどの調理方法の工夫を伝えましょう。

【患者さんへの指導例】
1.このお薬は、消化管内で吸収される前のカリウムを吸着させ、便とともに排泄することで、血液中のカリウム値を低下させます。
2.分包された薬剤を容器にすべて出してから、約45mL(大さじ3杯)の水と合わせて服用します。この薬は水に溶けないため、よくかき混ぜて、沈殿する前に飲んでください。飲んだ後に容器に薬が残っていたら、水を追加して再度かき混ぜてすべて服用してください。
3.飲み忘れた場合は、1回飛ばして、次に飲む時間に1回分を飲んでください。絶対に2回分を一度に飲まないでください。
4.いつもと違う手足のだるさ、力が抜ける感じ、筋肉のこわばり、呼吸のしにくさ、めまい、動悸などがある場合は、薬が効き過ぎている可能性があるため、すぐにご連絡ください。

【ここがポイント!】
通常、カリウムは腎臓から排泄されて血中のカリウム値は一定の範囲に保たれますが、慢性腎臓病患者や透析患者では、腎機能の低下によりカリウム排泄が低下するため、高カリウム血症を発症しやすくなります。
高カリウム血症に用いる既存のカリウム吸着薬としては、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム製剤(商品名:ケイキサレート)およびポリスチレンスルホン酸カルシウム製剤(同:カリメート、アーガメイトゼリーなど)があり、いずれもポリマーで構成された陽イオン交換樹脂製剤です。
既存薬には独特の味と舌触りがあり、投与量が多いことも相まって、患者さんが継続服用するのが困難な場合があります。飲みにくさを改善するために、ゼリー製剤やフレーバーが開発されているだけでなく、複数の医療機関から飲みやすさの工夫に関する研究結果も報告されています。また、ポリマー性吸着薬は水分によって膨張するため、便秘や腹痛、腹部膨満感などの懸念があります。
本剤は無味無臭の白色粉末で、開始時は10gを1日3回経口投与であるものの、3日目からは通常5gを1日1回となり、服用量・回数共に比較的少ないため、アドヒアランスの向上が期待できます。
8. 製造販売元など
製造販売元:アストラゼネカ株式会社
お問合せ先:アストラゼネカ株式会社 メディカルインフォメーションセンター
      0120-189-115
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2020年9月

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