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2020年3月製造販売承認

■キャブピリン配合錠
■ソリクア配合注ソロスター
■ラツーダ錠20mg,40mg,60mg,…
■メラトベル顆粒小児用0.2%
■アイラミド配合懸濁性点眼液
■ロケルマ懸濁用散分包5g,10g
■ キャブピリン配合錠
1. 承認概要
新医療用配合剤 2020年3月 / 2020年5月 発売
2. 薬効分類名
アスピリン/ボノプラザンフマル酸塩配合剤
3. 一般的名称
アスピリン/ボノプラザンフマル酸塩
4. 適応症
下記疾患又は術後における血栓・塞栓形成の抑制(胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往がある患者に限る)
・狭心症(慢性安定狭心症、不安定狭心症)、心筋梗塞、虚血性脳血管障害(一過性脳虚血発作(TIA)、脳梗塞)
・冠動脈バイパス術(CABG)あるいは経皮経管冠動脈形成術(PTCA)施行後
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤は、アスピリンとプロトンポンプ阻害薬(PPI)を配合することで、胃・十二指腸潰瘍の再発低減と服薬負担の軽減によるアドヒアランスの向上が期待されています。なお、本剤の使用は、胃潰瘍または十二指腸潰瘍の既往がある患者に限られます。

【承認状況】
海外では承認されていません(2020年3月現在)。

【作用機序】
アスピリンは低用量で血小板シクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)活性を阻害することから、トロンボキサンA2の生成を抑制し血小板凝集能抑制作用を示します。
ボノプラザンフマル酸塩は、他のPPIと異なり酸による活性化を必要としないため作用発現が速やかであること、酸に安定なので腸溶製剤にする必要がないことが特徴として挙げられます。本剤は胃壁細胞における酸分泌の最終段階に位置するプロトンポンプ(H+ , K+-ATPase)をカリウムイオン(K+)に競合的かつ可逆的に阻害することで、酸(プロトン:H+)の分泌を抑制します。

【用法・用量】
通常、成人には1日1回1錠(アスピリン/ボノプラザンとして100mg/10mg)を経口投与します。

【副作用】
国内で実施された臨床試験において、安全性評価対象431例中73例(16.9%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められました。主な副作用は、便秘8例(1.9%)、高血圧、下痢、末梢性浮腫各3例(0.7%)などでした(承認時)。
なお、重大な副作用として、汎血球減少、無顆粒球症、白血球減少、血小板減少、再生不良性貧血、中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑、剥脱性皮膚炎、ショック、アナフィラキシー、脳出血などの頭蓋内出血、肺出血、消化管出血、鼻出血、眼底出血など、喘息発作、肝機能障害、黄疸、消化性潰瘍、小腸・大腸潰瘍(いずれも頻度不明)が発現する恐れがあります。
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
1.消化性潰瘍のある患者には、アスピリンのプロスタグランジン生合成抑制作用により胃の血流量が減少し、消化性潰瘍を悪化させることがあるため、禁忌です。
2.アスピリン喘息又はその既往歴のある患者には、非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作を誘発することがあるため、禁忌です。

【患者さんへの指導例】
1.この薬は、血小板の働きを抑えて血液が固まるのを防ぐことで、血栓や塞栓の再形成を予防します。長期服用によって胃潰瘍・十二指腸潰瘍が再発しないよう、胃酸を抑える薬も併せて配合されています。
2.解熱鎮痛薬や風邪薬で喘息を起こしたことのある方、出産予定日12週以内の妊婦は使用できません。
3.割ったり砕いたりせず、噛まずにそのまま服用してください。
4.手術や抜歯など出血が伴う処置を行う場合は、医師に必ず本剤の服用を伝えてください。

【ここがポイント!】
本剤は、低用量アスピリンとPPIの配合剤であり、アスピリン/ランソプラゾール配合錠(商品名:タケルダ)に次ぐ2剤目の薬剤です。虚血性心疾患、脳血管疾患による血栓・塞栓形成抑制には、アスピリンなどの抗血小板薬投与が有効であり、国内外の診療ガイドラインで推奨されています。しかし、アスピリンの長期投与によって消化性潰瘍が発症・再発することから、低用量アスピリン療法時には原則としてPPIが併用されます。この際に併用できるPPIとしては、ランソプラゾール(同:タケプロン)、ラベプラゾール(同:パリエット)、エソメプラゾール(同:ネキシウム)、ボノプラザン(同:タケキャブ)があります。
PPI併用の低用量アスピリン投与による消化性潰瘍発生に対する予防効果については、国内第III相試験(OCT-302試験)の副次評価項目として調べられています。胃潰瘍または十二指腸潰瘍の既往のある患者にアスピリン100mgを投与した後の胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発率は、投与12、24、52、76、104週後において、ランソプラゾール15mg併用群ではそれぞれ0.9%、2.8%、2.8%、3.3%、3.3%であったのに対し、ボノプラザン10mg併用群ではいずれも0.5%であり、ボノプラザン併用群で有意に低下していました(p=0.039)。
本剤は、アスピリンを含む腸溶性の内核錠を、ボノプラザンを含む外層が包み込んだ構造となっているため、噛まずにそのまま服用する必要があります。本剤の適応には、「胃潰瘍または十二指腸潰瘍の既往がある患者に限る」という制限がありますが、現在消化性潰瘍を治療中の患者さんには禁忌となっているので注意が必要です。
8. 製造販売元など
製造販売元:武田薬品工業株式会社
提携:大塚製薬株式会社
お問合せ先:①武田薬品工業株式会社 くすり相談室 0120-566-587
      ②大塚製薬株式会社 医薬情報センター 0120-189-840
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2020年10月

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