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2019年6月製造販売承認

■アジマイシン点眼液1%
■ロズリートレクカプセル100mg,200…
■ビレーズトリエアロスフィア56吸入
■ロナセンテープ20mg,30mg,40m…
■イナビル吸入懸濁用160mgセット
■ゾルトファイ配合注フレックスタッチ
■ ロナセンテープ20mg,30mg,40mg
1. 承認概要
新投与経路 2019年6月 / 2019年9月 発売
2. 薬効分類名
抗精神病剤
3. 一般的名称
ブロナンセリン経皮吸収型製剤
4. 適応症
統合失調症
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤は、統合失調症治療薬として初めての経皮吸収型製剤であり、これまで経口薬での管理が困難だった患者のアドヒアランス向上が期待されています。

【承認状況】
テープ製剤としては、2019年6月現在、海外では承認されていません。

【作用機序】
本剤は、ドパミン D2、D3 受容体およびセロトニン 5-HT2A 受容体にアンタゴニストとして作用し、臨床試験において、統合失調症の陽性症状(幻覚、妄想など)のみならず、陰性症状(情動の平板化、意欲低下など)に対する改善作用を示します。

【用法・用量】
通常、成人にはブロナンセリンとして40mgを1日1回貼付します。患者の状態により、1日量上限の80mgを超えない範囲で適宜増減することができます。本剤は、胸部、腹部、背部のいずれかに貼付し、24時間ごとに貼り替えて使用します。

【副作用】
国際共同第III相試験における安全性解析対象例521例中、臨床検査値異常を含む副作用が310例(59.5%)に認められました。主な副作用はパーキンソン症候群(14.0%)、アカシジア(10.9%)、適用部位紅斑(7.7%)などでした。
また、国内第III相長期投与試験における安全性解析対象例200例中、臨床検査値異常を含む副作用が137例(68.5%)に認められました。主な副作用は適用部位紅斑(22.0%)、プロラクチン上昇(14.0%)、パーキンソン症候群(12.5%)、適用部位そう痒感(10.0%)、アカシジア(9.0%)、不眠(8.0%)などでした。
なお、同成分の経口薬では重大な副作用として、高血糖(0.1%)、悪性症候群、遅発性ジスキネジア、麻痺性イレウス、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、横紋筋融解症、無顆粒球症、白血球減少、肺塞栓症、深部静脈血栓症、肝機能障害、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡(いずれも頻度不明)が認められているため、経皮吸収型製剤でも注意喚起されています。
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
1.アドレナリンを投与中の患者さんには、重篤な血圧降下を起こすことがあるため禁忌です。
2.CYP3A4で代謝されるため、既存の同成分内用剤と同様にCYP3A4を強く阻害するアゾール系抗真菌剤(外用剤を除く)、HIVプロテアーゼ阻害剤、テラプレビル、コビシスタットを投与中の患者さんには、本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがあるため、禁忌です。

【患者さんへの指導例】
1.このお薬は、脳内のドパミン、セロトニンなどのバランスを整えることで、幻聴、妄想、不安、緊張、意欲低下などの症状を和らげます。
2.毎日同じ時間を目安に、前日に貼った薬を剥がしてから、前回とは異なる場所に新しい薬を1日1回貼ってください。
3.胸部、腹部、背部のいずれにも貼付可能ですが、発疹、水ぶくれ、過度の日焼けやかゆみが生じることがあるので、使用中およびはがした後1~2週間は貼付部位が直射日光に当たらないようにしてください。
4.使用後は、接着面を内側にして貼り合わせ、子供の手の届かないところへ捨ててください。
5.眠気、注意力・集中力・反射運動能力の低下などが起こることがあるので、自動車の運転など危険を伴う機械の操作に従事しないでください。
6.本剤の使用により、高血糖が現れることがあります。喉の渇き、過度の水分摂取、尿の量が多い、尿の回数が多いなど、いつもとは違う症状が現れた場合はすぐに受診してください。

【ここがポイント!】
本剤は、世界で初めて統合失調症を適応として承認された経皮吸収型製剤です。本剤および同成分の経口薬(錠剤・散剤)は、非定型抗精神病薬のセロトニン・ドパミン拮抗薬(SDA)に分類され、既存のSDAとしては、リスペリドン(商品名:リスパダール)、ペロスピロン(同:ルーラン)、パリペリドン(同:インヴェガなど)があります。
統合失調症の治療では、アドヒアランス不良による再発・再燃率の高さがしばしば問題となります。貼付薬である本剤には、貼付の有無や投与量を視認できるため、投薬管理が容易にできるというメリットがあります。また、食事のタイミングを考慮する必要がなく、食生活が不規則な患者さんや嚥下困難などで経口服薬が困難な患者さんへの投与も可能ですので、アドヒアランスの向上が期待できます。
消化器系の副作用軽減も期待できますが、一方で貼付部位の皮膚関連副作用には注意が必要です。貼付薬は激しい動きによって剥がれることもありますが、患者さん自身が剥がしてしまうこともあります。かゆみなどの不快感で剥がしていることもありますので、理由や希望を聞き取るとよいでしょう。
なお、薬物相互作用については経口薬と同様となっていますが、グレープフルーツジュースとの相互作用は主に消化管で生じるため、本剤では併用注意は設定されていません。
経口薬から本剤に切り替える場合、次の投与予定時刻から本剤を使用することが可能です。一方で、本剤から経口薬へ切り替える場合には、添付文書の用法・用量に従って、1回4mg、1日2回食後経口投与より開始し、徐々に増量する必要があります。
患者さんが安心して治療継続できるよう、副作用や併用薬、残薬などの聞き取りを行い、しっかりサポートしましょう。
8. 製造販売元など
製造販売元:大日本住友製薬株式会社
お問合せ先:大日本住友製薬株式会社 くすり情報センター ​0120-034-389
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2019年12月

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