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2019年3月製造販売承認

■ビバンセカプセル20mg,30mg
■スマイラフ錠50mg,100mg
■アーリーダ錠60mg
■イノラス配合経腸用液
■テリルジー100エリプタ14吸入用,30…
■ ビバンセカプセル20mg,30mg
1. 承認概要
新有効成分 2019年3月 / 未発売
2. 薬効分類名
中枢神経刺激剤
3. 一般的名称
リスデキサンフェタミンメシル酸塩
4. 適応症
小児期における注意欠陥/多動性障害(AD/HD)
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤は、ドパミン/ノルアドレナリン遊離促進・再取り込み阻害薬で、1日1回の服用で血中濃度を持続的に維持し、注意欠陥/多動性障害(AD/HD)の症状を改善します。

【注意欠陥/多動性障害(AD/HD)とは】
AD/HD(Attention—Deficit/Hyperactivity Disorder)は、不注意や多動性、衝動性を特徴とする発達障害で、生活にさまざまな困難をきたします。小児に多く、小児期AD/HD患者数は推定44.3~103.3万人といわれています。通常は成長とともに改善していきますが、大人になっても症状が残ることがあり、50~60人に1人はAD/HDという報告もあります。AD/HDと診断される人は年々増えており、学校等での学習や集団行動が困難になり社会生活への影響を生じます。本人の努力はもちろん、周囲の人の正しい理解とサポートが必要です。

【承認状況】
海外では、2007年7月の米国での発売以来、カナダ、ブラジルでも販売されています(商品名:Vyvanse)。

【作用機序】
本剤は、中枢神経刺激系AD/HD治療薬であり、d-アンフェタミンとL-リジンのプロドラッグ製剤です。投与後に体内で徐々に活性体であるd-アンフェタミンに変換されることで、急激な血中濃度上昇を抑制し、その血中濃度を維持します。

【用法・用量】
通常、小児にはリスデキサンフェタミンメシル酸塩として30mgを1日1回、朝に経口投与します。症状により1日70㎎を超えない範囲で適宜増減しますが、増量は1週間以上の間隔を空けて1日用量として20mgを超えない範囲で行います。
なお、本剤の使用実態下における乱用・依存性に関する評価が行われるまでの間は、他のAD/HD治療薬が効果不十分な場合にのみ使用します。

【副作用】
承認時における安全性評価対象症例172例中、臨床検査値異常変動を含む副作用は154例(89.5%)に認められました。主なものは、食欲減退136例(79.1%)、不眠78例(45.3%)、体重減少44例(25.6%)、頭痛31例(18.0%)、悪心19例(11.0%)でした。
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
1.重篤な心血管障害のある患者、甲状腺機能亢進のある患者、閉塞隅角緑内障のある患者、褐色細胞腫のある患者には禁忌です。
2.高血圧クリーゼを避けるためにMAO阻害薬を投与中または投与中止後2週間以内の患者には禁忌です。
3.炭酸水素ナトリウムなど、尿のpHをアルカリ化する薬剤を併用すると、本剤の活性体であるd-アンフェタミンの腎排泄が抑制されて作用が増強し、逆にアスコルビン酸などの尿のpHを酸性化する薬剤を併用すると作用が減弱するので、それぞれ併用注意です。

【患者さんへの指導例】
1.この薬は、脳内の神経伝達物質の働きを強めることで、注意力散漫、衝動的で落ち着きがないなどの症状を改善します。
2.睡眠に影響を与える恐れがあるため、午後の服用は避けてください。
3.めまい、眠気、視覚障害などが起こることがあるので、危険を伴う作業や場所ではお子さんから目を離さないようにしてください。
4.まれに自殺したい気持ちが現れることが報告されているので、いつもと違う様子を見かけたら、速やかに医療機関に連絡してください。
5.本剤を適正な治療以外の目的で使用あるいは他人へ譲渡してはいけません。
6.この薬の治療における役割や依存性などの危険性について、わからないことや不安なことがあれば、いつでも医師または薬剤師に相談してください。

【ここがポイント!】
わが国における既存のAD/HD治療薬としては、中枢神経刺激薬としてメチルフェニデート徐放錠(商品名:コンサータ)、非中枢系としてアトモキセチン(同:ストラテラカプセル)およびグアンファシン(同:インチュニブ錠)が発売されています。
国内では、以前よりアンフェタミン類の薬物乱用が問題となっており、過去にはメチルフェニデート即放性製剤(第一種向精神薬)の不適正使用が社会問題化したこともあるため、徐放性製剤であるメチルフェニデート徐放錠が開発されました。
メチルフェニデート徐放錠は不適正な使用を防止するため、承認条件および厚生労働省課長通知により、薬物依存を含むリスクを十分管理できる医師・医療機関、調剤責任者のいる薬局でのみ取り扱われるよう流通管理の厳格化などの必要な措置を講じることが求められています。
本剤は「覚せい剤原料」として法規制を受けます。そのため、通常薬局間における譲渡譲受は禁止されており、保管は鍵をかけた場所とし、帳簿を備え記録し保管する必要があります。
また、本剤は使用実態下における乱用・依存性の評価が行われるまでの間、他のAD/HD治療薬では効果不十分な場合にのみ変更で使用することができます。なお、承認時の臨床試験において、6歳未満および18歳以上の患者における有効性・安全性は確立していないため、18歳以上の患者への適応はありません。18歳未満から服用を開始し、かつ治療上の有益性が認められる場合のみ投与が可能です。
本剤の大量投与時や曝露量増加によって細胞外セロトニン濃度が高まると、不安や発熱、震えなどを引き起こすセロトニン症候群が生じる恐れがあるため注意が必要です。注意事項が多いですが、服薬指導が一方的な情報提供にならないよう、患者さんやご家族の理解度をしっかり確認しつつ話を進めましょう。
8. 製造販売元など
製造販売元:塩野義製薬株式会社
プロモーション提携:シャイアー・ジャパン株式会社
お問合せ先:塩野義製薬株式会社 医薬情報センター  0120-956-734
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2019年9月

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