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2018年7月製造販売承認

■ダフクリア錠200mg
■スピラマイシン錠150万単位「サノフィ」
■ジェミーナ配合錠
■ ダフクリア錠200mg
1. 承認概要
新有効成分 2018年7月 / 2018年9月 発売
2. 薬効分類名
クロストリジウム・ディフィシル感染症治療剤
3. 一般的名称
フィダキソマイシン
4. 適応症
〈適応菌種〉 本剤に感性のクロストリジウム・ディフィシル
〈適応症〉 感染性腸炎(偽膜性大腸炎を含む)
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤は、抗菌スペクトルが狭く、クロストリジウム・ディフィシル(C.difficile)に選択的に作用するため、腸内細菌に大きな影響を与えにくく、クロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI)の再発リスクの軽減が期待されています。

【CDI】
CDIは、抗菌スペクトルの広い抗菌薬の使用などによって、腸内細菌叢が撹乱されて菌交代症が生じ、C.difficileが過増殖して毒素を産生することで起こります。主な症状は下痢や腹痛、発熱などですが、致死的な病態にもなりえるため注意が必要です。また、C.difficileは偽膜性大腸炎の主要原因菌としても知られています。

【CDI診療ガイドライン】
2018年10月に日本感染症学会により公表された「Clostridioides(Clostridium)difficile感染症診療ガイドライン」では、「海外CDI患者において、CDIの再発抑制および治癒維持に対して優れていることが示されており、国内CDI患者においても再発率はバンコマイシンよりも低く、治癒維持率はバンコマイシンよりも高かった。そのため、再発リスクの高い患者では初期治療薬として推奨できる」と記載されています。

【承認状況】
本剤は2018年2月現在、55の国と地域で承認されており、欧州のガイドラインでは再発に、米国のガイドラインでは初感染および再発に本剤が推奨されています。

【作用機序】
本剤は18員環マクロライド骨格を持つ新しいクラスの抗菌薬で、細菌RNAポリメラーゼを阻害することでクロストリジウム・ディフィシルをはじめとする一部のグラム陽性菌に抗菌活性を示しますが、ほとんどのグラム陰性菌に対しては抗菌活性を示しません。このように抗菌スペクトルが狭いため腸内細菌叢を撹乱しにくく、また、芽胞形成を抑制する作用や毒素産生を阻害する作用も併せ持つという特徴があります。

【用法・用量】
通常、成人にはフィダキソマイシンとして 1 回200mgを1日2 回経口投与します。

【副作用】
国内第Ⅲ相試験において、104例中 9 例(8.65%)に15件の副作用が認められました。主な副作用は便秘、悪心、嘔吐などであり、重大な副作用としてアナフィラキシーが報告されています。(承認時)
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
1.本剤の投与期間は原則として10日間であり、この期間を超えて使用する場合はベネフィット・リスクを考慮して投与の継続を慎重に判断する必要があります。

【患者さんへの指導例】
1.感染性腸炎の原因であるクロストリジウム・ディフィシルを殺菌する薬です。
2.自分の判断で飲むのを止めてしまうと、現在の病気が治りにくくなったり、悪化したりする恐れがあるので、医師の指示があるまでは必ず続けてください。
3.悪心、嘔吐、便秘などの症状が現れることがあります。症状が強く出るようであれば連絡してください。

【ここがポイント!】
本剤はわが国の既存CDI治療薬であるメトロニダゾールやバンコマイシンとは異なる作用機序を有します。クロストリジウム・ディフィシル感染症(CDI)は再発が起こりやすく、海外では抗菌薬治療を受けたCDI患者のうち、約25%が再発し、そのうち約45~65%がさらに再発を繰り返しているという報告があり、いかに再発を減らすかということが課題となっています。本剤は抗菌スペクトルが狭く、C.difficileに選択的に作用するため、腸内細菌に大きな影響を与えにくく、再発リスクの軽減が期待されています。
米国のCDI患者623例を対象とした第III相試験の副次評価項目として再発率が検討され、本剤群は15.7%、対照薬であるバンコマイシン群は25.1%であり、本剤群のCDI再発率が統計学的に有意に少ないことが認められています(p=0.0080)。そのため、65歳以上であったり、CDIを繰り返しているなどの再発リスク因子をもつ患者さんや、継続的に発生している施設などでは、本剤の治療による再発の抑制が期待されます。
医療施設におけるCDIの発生数減少は、抗菌薬適正使用支援チーム(AST:Antimicrobial Stewardship Team)の成果指標にもなっています。CDIの感染予防は、石鹸と流水による手指衛生が基本となります。芽胞にはアルコールが効かないため、便や陰部に触れる場合には、ディスポーザブルガウン・手袋や器具を使用するなど細心の注意を払い、環境消毒には1日1回以上の次亜塩素酸による消毒が必要です。
8. 製造販売元など
製造販売元:アステラス製薬株式会社
お問合せ先:アステラス製薬株式会社 メディカルインフォメーションセンター
      0120-189-371
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2018年12月

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