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2018年3月製造販売承認

■オルケディア錠1mg,2mg
■スージャヌ配合錠
■アジレクト錠1mg,0.5mg
■ スージャヌ配合錠
1. 承認概要
新医療用配合剤 2018年3月 / 2018年5月 発売
2. 薬効分類名
選択的DPP-4阻害剤/選択的SGLT2阻害剤配合剤
3. 一般的名称
シタグリプチンリン酸塩水和物/イプラグリフロジンL-プロリン配合錠
4. 適応症
2型糖尿病治療剤
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤は選択的DPP-4阻害剤であるシタグリプチンリン酸塩水和物(製品名:ジャヌビア錠)と、選択的SGLT2阻害剤であるイプラグリフロジン L-プロリン(製品名:スーグラ錠)の配合剤です。
本剤は異なる作用機序の血糖降下作用を併せ持つことから、各薬剤による単剤治療と比較してより良好な血糖降下作用をもたらし、各単剤による併用療法より服薬剤数を減らすことができるため、血糖コントロールの維持・改善と服薬アドヒアランスの向上に寄与することが期待されます。

【承認状況】
海外では2017年5月現在、いずれの国・地域においても申請・承認されていません。

【作用機序】
シタグリプチンリン酸塩水和物は1日1回の投与で選択的にDPP-4を阻害し、活性型インクレチンを増加させることで血糖依存的な血糖低下作用を示します。イプラグリフロジン L-プロリンは、1日1回の投与で選択的にSGLT2を阻害し、腎臓でのブドウ糖再取り込みを抑制することでインスリン非依存的な血糖低下作用を示します。

【臨床効果】
1.イプラグリフロジン50mg 1日1回単剤治療で十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者(141例)を対象にシタグリプチン50mg、またはプラセボを経口で 1日1回24週間追加投与(朝食前または朝食後)したところ、シタグリプチン追加投与はプラセボ追加投与と比較してすべての有効性評価項目(HbA1c 値、空腹時血糖値、食後2時間血糖値および食事負荷試験実施時のグルコース合計 AUC0-2hr の変化量)で、有意な血糖降下作用を示しました。

2.シタグリプチン50mg1日1回単剤治療で十分な血糖コントロールが得られない2型糖尿病患者(143例)を対象に、イプラグリフロジン50mg、またはプラセボを経口で1日1回24週間追加投与(朝食前又は朝食後)したところ、イプラグリフロジン追加投与はプラセボ追加投与と比較してすべての有効性評価項目(HbA1c 値、空腹時血糖値、食後2時間血糖値および食事負荷試験実施時のグルコース合計 AUC0-2hr の変化量)で、有意な血糖降下作用を示し、体重も有意な減少効果を示しました。

【用法・用量】
通常、成人には1日1回1錠(シタグリプチン/イプラグリフロジンとして50mg/50mg)を朝食前または朝食後に経口投与します。

【副作用】
2型糖尿病患者を対象に実施した臨床試験において、日本人 220 例中 28 例(12.7%)に副作用が認められました。主な副作用は頻尿13例(5.9%)、口渇6例(2.7%)、便秘6例(2.7%)です(承認時)。
重大な副作用として、本剤およびシタグリプチン、イプラグリフロジンの各薬剤において、低血糖、アナフィラキシー反応、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson 症候群)、剥脱性皮膚炎、肝機能障害、黄疸、急性腎不全、急性膵炎、間質性肺炎、腸閉塞、横紋筋融解症、血小板減少、類天疱瘡、腎盂腎炎、敗血症、脱水、ケトアシドーシス(いずれも頻度不明)が報告されています。
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
1.本剤は2型糖尿病治療の第一選択薬として使用しません。
2.本剤は原則として、既にシタグリプチン50mg 1日1回およびイプラグリフロジン50mg 1日1回を併用し状態が安定している場合、シタグリプチン50mg 1日1回の単剤治療により効果不十分な場合、イプラグリフロジン50mg1日1回の単剤治療により効果不十分な場合のいずれかにおいて使用を検討します。
3.重症ケトーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者には、輸液およびインスリンによる速やかな高血糖の是正が必須となるので禁忌です。
4.重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者には、インスリン注射による血糖管理が望まれるので禁忌です。

【患者さんへの指導例】
1.このお薬は2種類の成分の配合剤で、体内のインスリン分泌を促す作用と、尿中に糖分を排泄させる作用により血糖値を下げます。
2.低血糖症状(ふらつき、冷や汗、めまい、動悸、空腹感、手足のふるえ、意識が薄れるなど)が現れた場合は、十分量の糖分(砂糖、ブドウ糖、清涼飲料水など)を取るようにしてください。α-グルコシダーゼ阻害薬を服用中の場合は、ブドウ糖を取るようにしてください。
3.過剰な糖が尿で排出されるため、尿路感染症(尿が近い、残尿感、排尿時の痛みなど)が生じることがあります。このような症状が現れた場合は、医師に相談してください。
4.尿の量や排尿回数が増えることにより、脱水が生じることがあるので、多めに水分を補給してください。

【ここがポイント!】
本剤の名称は、配合成分であるイプラグリフロジンの商品名「スーグラ」とシタグリプチンの商品名「ジャヌビア」が由来となっています。SGLT2阻害薬とDPP-4阻害薬という作用機序の異なる2つの薬剤を配合したことで、相補的な血糖降下作用が期待されます。
それぞれの薬剤を単剤で服用した場合の薬価が、スーグラ錠50mg[200.20円/錠]とジャヌビア錠50mg[129.50円/錠]で合計329.70円であるのに対し、スージャヌ配合錠は263.80円/錠であるので、1日薬価を80%程度に抑えることができます(2018年9月時点の薬価で試算)。
本剤は、シタグリプチン50mgまたはイプラグリフロジン50mgの単剤治療で効果不十分な場合、あるいはすでにシタグリプチン50mgとイプラグリフロジン50mgを併用し状態が安定している場合に切り替えて使用します。各単剤で効果不十分の場合は錠数を増やさず併用療法に移行でき、すでにそれぞれの薬剤を併用している場合は薬剤数を削減できることから、服薬アドヒアランスが向上し長期にわたる安定した血糖コントロールが期待できます。
なお、本剤はシタグリプチンおよびイプラグリフロジンと同様の効能・効果、用法・用量の組み合わせであり、実質的に既収載品によって1年以上の臨床使用経験があると認められました。そのため、新医薬品に係る通常14日間の処方日数制限は設けられていません。
8. 製造販売元など
製造販売元:MSD株式会社
販売元:アステラス製薬株式会社
お問合せ先:
①MSD カスタマーサポートセンター  0120-024-961
②アステラス製薬株式会社 メディカルインフォメーションセンター 0120-189-371
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2018年9月

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