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2018年3月製造販売承認

■オルケディア錠1mg,2mg
■スージャヌ配合錠
■アジレクト錠1mg,0.5mg
■ オルケディア錠1mg,2mg
1. 承認概要
新有効成分 2018年3月 / 2018年5月 発売
2. 薬効分類名
カルシウム受容体作動薬
3. 一般的名称
エボカルセト
4. 適応症
維持透析下の二次性副甲状腺機能亢進症
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤は、既存薬であるレグパラ錠(一般名:シナカルセト塩酸塩)に次ぐ2剤目の次世代型のカルシウム受容体作動薬として開発された経口薬です。シナカルセト塩酸塩と同様で1日1回の服用ですが消化管障害が軽減され、他薬との薬物相互作用が少なくなっています。

【二次性副甲状腺機能亢進症と治療】
二次性副甲状腺機能亢進症とは、副甲状腺以外の病気が原因で副甲状腺ホルモン(PTH)が過剰に分泌される疾患で、腎機能の低下によっても生じます。PTHは血液中のリンとカルシウムを調節するホルモンであり、PTHが過剰に分泌されると、血液中のカルシウム濃度が上がって骨折しやすくなったり(骨吸収)、血管などにカルシウムが沈着・石灰化して動脈硬化や心臓弁膜症などを引き起こしたりします。透析下の二次性副甲状腺機能亢進症に対する治療としては、従来から活性型ビタミンD製剤やリン吸着薬が用いられてきましたが、2008年にカルシウム受容体作動薬であるシナカルセト塩酸塩錠が承認され、血清カルシウム濃度を上昇させずにPTH分泌を抑制し、有意に血清PTH濃度を低下させることができるようになりました。しかし、上部消化管に対する副作用のため、十分な効果を示す用量まで増量できないこともありました。

【承認状況】
2018年3月現在、海外で承認を取得している国はありません。

【作用機序】
カルシウム受容体はPTH分泌に加え、PTH生合成を制御しています。本剤は、カルシウム受容体に作動し、主としてPTH分泌を抑制することで、血中PTH濃度を低下させます。

【臨床効果】
血液透析施行中の日本人二次性副甲状腺機能亢進症患者を対象におこなった第Ⅲ相比較試験において、シナカルセト塩酸塩と比較して同等の有効性を有していることが示されました。また、上部消化管に関連する副作用が軽減され、かつチトクロムP450(CYP)の関与や阻害作用がシナカルセト塩酸塩に比べて低いことから薬物相互作用の軽減が確認されています。

【用法・用量】
通常、成人には、エボカルセトとして1日1回1~2mgを開始用量として経口投与します。以降は、PTHおよび血清カルシウム濃度の十分な観察のもと、1日1回1~8mgの間で維持量を適宜設定します。効果不十分な場合には、1日1回12mgまで増量することができます。
なお、増量を行う場合は増量幅を1mgとし、2週間以上の間隔をあけて行います。

【副作用】
国内臨床試験において、安全性評価対象の493例中、臨床検査値異常を含む副作用が208例(42.2%)に認められました。主な副作用は、低カルシウム血症83例(16.8%)、悪心23例(4.7%)、嘔吐20例(4.1%)、腹部不快感18例(3.7%)、下痢16例(3.2%)でした(承認時)。重大な副作用として、低カルシウム血症(16.8%)、QT延長(0.6%)が報告されています。
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
1.妊婦または妊娠している可能性のある女性には禁忌です。
2.低カルシウム血症の患者には低カルシウム血症を悪化させるおそれがあるため慎重投与です。
3.肝機能障害のある患者には血中濃度が上昇するおそれがあるため慎重投与です。

【患者さんへの指導例】
1.この薬は、PTHの過剰な分泌を抑え、血液中のカルシウムとリンの濃度を下げる作用があります。
2.しびれ、痙攣、気分不良、不整脈、血圧低下が起こることがあります。このような症状が現れた場合は、すぐに連絡してください(低カルシウム血症の症状)。
3.この薬を使用中に妊娠が判明した場合は、ただちに使用を中止して連絡してください。
4.透析療法下の二次性副甲状腺機能亢進症では、薬による治療とともに食事療法も併せて行い、体内のリンとカルシウム、PTHのバランスを整えることが大切です。

【ここがポイント!】
本剤の名称には、「オーケストラのように PTH、リン、カルシウムの調和を取りながらコントロール可能にする 、経口の(Oral)の透析(Dialysis)患者への薬剤」という意味が込められています。
本剤は、シナカルセトに続く2剤目の経口カルシウム受容体作動薬であり、シナカルセトと同様に1日1回の服用で同等の有効性を示すことが確認されています。一方で、シナカルセトで課題になっている上部消化管に関する有害事象は本剤投与群317例中41例(12.9%)、シナカルセト群317例中77例(24.3%)と少ない傾向が見られており、服薬アドヒアランス向上による治療継続率の向上が期待されます。
本剤の代謝経路はタウリン抱合とグリシン抱合であり、CYP関連で併用注意の対象薬がなく、他剤併用のリスクが軽減されています。ただし、妊婦には禁忌なので注意が必要です。
8. 製造販売元など
製造販売元:協和発酵キリン株式会社
お問合せ先:協和発酵キリン株式会社 くすり相談窓口 0120-850-150
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2018年9月

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