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2017年9月製造販売承認

■レクタブル2mg注腸フォーム14回
■ルパフィン錠10mg
■シダキュアスギ花粉舌下錠2000JAU,…
■アトーゼット配合錠LD,HD
■ アトーゼット配合錠LD,HD
1. 承認概要
新医療用配合剤 2017年9月 / 2018年4月 発売
2. 薬効分類名
小腸コレステロールトランスポーター阻害剤/HMG-CoA還元酵素阻害剤配合剤
3. 一般的名称
エゼチミブ/アトルバスタチンカルシウム水和物配合錠
4. 適応症
高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症
5. 類薬との比較

アトルバスタチンの配合製剤としてはアムロジピン(ノルバスク、アムロジン等)との配合製剤(カデュエット)が発売されていますが、エゼチミブとの配合剤は初めての承認となります。
6. 特徴
【特徴】
脂質異常症薬の小腸コレステロールトランスポーター阻害薬であるエゼチミブと、HMG-CoA 還元酵素阻害剤(スタチン)であるアトルバスタチンとの2剤を組み合わせた配合剤です。本剤は両剤併用を必要とする患者さんの服薬負担を軽減することで服薬アドヒアランスを改善することが期待されます。

【背景】
日本動脈硬化学会の動脈硬化性疾患予防ガイドラインでは、高LDLコレステロール血症の薬物治療の第一選択薬としてHMG-CoA還元酵素阻害剤が推奨されており、それでも脂質管理目標値に達しない場合には、併用療法等を考慮することとされています。本剤は、異なる作用機序を有した配合剤とすることで脂質低下作用を補完することが期待されます。

【承認状況】
海外においては2016年10月現在、エゼチミブとアトルバスタチンを含有する配合剤が欧州を含む海外37の国又は地域で承認されています。

【作用機序】
エゼチミブは、小腸壁におけるコレステロール輸送機能を担っている「小腸コレステロールトランスポーター」を阻害することで、小腸からのコレステロール吸収を抑制し、胆汁性および食事性コレステロールの吸収を抑制します。主にコレステロール値を低下させますが、トリグリセリドの低下作用も報告されています。
一方、アトルバスタチン等のスタチン系薬剤は、肝臓に分布するコレステロール合成時の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素を阻害し、肝細胞内のコレステロール含量を低下させ、LDL受容体の発現を促進することで血液中のLDL-Cの取り込みを増加させ、血清コレステロールを低下させます。

【臨床効果】
「ゼチーア錠」の特定使用成績調査で、エゼチミブとアトルバスタチンとの併用により、エゼチミブ単独投与時を上回るLDL-Cの低下が認められています(新薬と臨床 2012; 61: 1714-33)。

【フィブラート系薬剤との併用】
スタチンは腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者さんに、本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合は横紋筋融解症があらわれやすいので、原則禁忌となっています。

【スタチンのHMG-CoA還元酵素阻害作用比較】
現在我が国で発売されているスタチンは6成分です。in vitroにおけるHMG-CoA還元酵素阻害作用触媒ドメインでのIC50値より、その阻害作用はロスバスタチン>アトルバスタチン>フルバスタチン>シンバスタチン>プラバスタチンの順に強いと McTaggart, Marchらが報告しています(Am J Cardiol. 2001 Mar 8;87(5A):28B-32B.)。

【スタチンの肝代謝比較】
プラバスタチン、ピタバスタチンはCYPによる代謝を受けませんが、アトルバスタチンとシンバスタチンはCYP3A4、フルバスタチンはCYP2C9、ロスバスタチンはCYP2C9およびCYP2C19によって代謝されます。また、アトルバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチンは弱いながらもP-糖タンパク阻害作用があります。ですから、本剤に配合されるアトルバスタチンではCYP3A4を阻害する薬剤、誘導する薬剤に注意が必要です。

【副作用】
国内の臨床試験では、臨床検査値異常を含む副作用が1.5%に認められています。2剤併用により安全性上問題となるような薬理作用が発現する懸念は示されていないと考えられています。副作用プロファイルはエゼチミブ製剤、アトルバスタチン製剤を参考にしてください。

【用法・用量】
通常、成人には1日1回1錠(エゼチミブ/アトルバスタチンとして10mg/10mg又は10mg/20mg)を食後に経口投与します。
(用法・用量については、エゼチミブとアトルバスタチンカルシウム水和物の用法・用量を踏まえ、患者毎に本剤の適用を考慮します。)
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
(1)他の配合製剤と同様に該当疾患の治療の第一選択薬として用いないとされています。
(2)重篤な肝機能障害のある患者さんではアトルバスタチンの血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度を増加、および肝障害を悪化させるおそれがあります。

【患者さんへの指導例】
(1)小腸からのコレステロール吸収を抑える成分と、コレステロールの合成を抑える成分が配合されています。心筋梗塞などの心血管系疾患の危険性を少なくできます。
(2)飲み合わせによっては、横紋筋融解症という副作用が起こることがあります。これまでと違う手足のしびれ、筋力低下、筋肉痛、赤褐色の尿があったらお知らせください。
(3) これまでと違うだるさ、食欲不振、吐き気、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなるなどの症状があったら肝臓の機能が低下している場合がありますのでお知らせください。

【Shimo's eyes】
注意したい点として、本剤は他の配合剤と同様に第一選択薬とはなりません。また、例えばゼチーア錠単独投与から本剤への切り替えは認められていませんので、処方された際には「用法及び用量に関連する使用上の注意」をしっかり確認してください。本剤の薬価は「ゼチーア錠」と同額とされたため「リピトール錠」あるいは後発のアトルバスタチン錠の薬価分が浮いてお得感があります。通常新薬は14日投与の日数制限がありますが、本剤の場合には、既存薬の「ゼチーア錠」と「リピトール錠」の併用療法が1年以上の臨床使用経験があるため14日の処方日数制限の対象外となりました。
8. 製造販売元など
製造販売元:バイエル薬品株式会社
販売元:MSD株式会社
お問合せ先:MSD カスタマーサポートセンター 0120-024-961
      バイエル薬品株式会社・くすり相談 0120-106-398
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2017年12月/2018年4月更新

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