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2017年7月製造販売承認

■ビプレッソ徐放錠50mg,150mg
■アメナリーフ錠200mg
■パルモディア錠0.1mg
■オルミエント錠2mg,4mg
■ パルモディア錠0.1mg
1. 承認概要
新有効成分 2017年7月 / 未発売
2. 薬効分類名
高脂血症治療薬(フィブラート系薬剤)
3. 一般的名称
ペマフィブラート
4. 適応症
高脂血症(家族性を含む)
5. 類薬との比較

本剤は、フィブラート系の脂質異常症治療薬に分類され、リピディルやベザトールと類似する効能効果を有する製剤です。
6. 特徴
【特徴】
本剤は、フィブラート系の脂質異常症治療薬です。既存の類薬は腎代謝型薬剤ですが、本剤は胆汁排泄型の薬物です。また、臨床試験において本剤とスタチン製剤との併用による有害事象の発現頻度が上昇しませんでした。これらのことから、腎機能障害患者及びスタチン併用患者での本薬による横紋筋融解症の発現リスクが他のフィブラート系薬剤と比較して低いことが期待されます(ただし、既存薬と同様に中等度以上の腎機能障害患者は禁忌、腎機能障害がある患者のスタチン併用は原則禁忌となっています)。

【背景】
「動脈硬化性疾患予防ガイドライン(2017 年版)」でTG の管理目標値が定められています。高TG血症の治療は生活習慣の改善が第一ですが、コントロールが困難な患者に対しては、フィブラート系薬剤、ニコチン酸誘導体及びエイコサペンタエン酸製剤による治療が推奨されています。また、TG高値かつ LDL-C が正常値の脂質異常症(WHO 分類におけるⅣ型高脂血症等)では、TG低下作用の強いフィブラート系薬剤が第一選択薬とされています。

【承認状況】
日本で開発された薬剤であり、海外では承認されていません(2017年8月現在)。
現在、心血管イベント抑制効果に関して日本、米国をはじめとする24ヵ国、10000人規模の患者さんが参加予定の多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照試験が実施されているとのことです。

【作用機序】
フィブラート系薬剤は、遺伝子調節にかかわる核内受容体PPARαに作用することでトリグリセリド(中性脂肪)を分解する働きをもつリポタンパクリパーゼの合成を促す作用があります。本剤は、選択的にPPARαをモジュレートさせるといわれています。
既存のフィブラート系薬剤(特にベザフィブラート)は、 臨床用量において PPARα だけでなく PPARγ 及び PPARδ も活性化する可能性が考えられています。本剤は、PPARγ 及び PPARδ の活性化作用を介した作用が発現する可能性は低いものと考えられます。PPARγ 活性化によってインスリン感受性の増大及び肝糖新生の低下による低血糖の惹起が懸念されています。また、フィブラート系薬剤の副作用である CKの上昇の機序の一つとして、PPARα と PPARδ の関与が示唆されています。

【臨床効果】
第 III 相におけるフェノフィブラートとの比較検証試験において、TG 高値かつ HDL-コレステロール低値を示す脂質異常症患者に本剤 0.2mg/日又は 0.4mg/日を1日2回に分けて朝夕食後、フェノフィブラート錠 106.6mg/日を 1 日 1 回朝食後 24 週間投与したとき、空腹時血清 TG 変化率を検討したところ、フェノフィブラート錠 106.6mg/日群に非劣性と優越性が認められました。

【用法・用量】
通常、成人には1回0.1mgを1日2回朝夕に経口投与します。なお、年齢、症状に応じて適宜増減しますが、最大用量は1回0.2mgを1日2回までとします(血清クレアチニン値が1.5mg/dL未満の場合)。

【副作用】
臨床試験において、副作用が14.5%に認められました。胆石症(1.4%)、糖尿病(1.4%)、CPK上昇(0.8%)などが認められます。重大な副作用である横紋筋融解症は報告されていません。

【肝機能障害患者】
本剤は胆汁排泄型の薬物ですから、肝機能障害患者には注意が必要です。重篤な肝障害、Child-Pugh 分類 B 及び C の肝硬変又は胆道閉塞のある患者への投与は禁忌です。その理由は、Child-Pugh分類 B の肝硬変患者では、正常肝機能被験者と比較して本薬の曝露量が約4倍に上昇したこと、重篤な肝障害のある患者は臨床試験から除外されており投与経験がないことによります。

【腎機能障害患者】
本剤は肝代謝系薬物のため、他のフィブラート系薬剤と比較して本薬でリスクが低いことが期待されますが、腎機能障害患者に対する使用経験が限られているため既存薬と同じ注意喚起となりました。具体的には、急激な腎機能の悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがあるので、中等度以上の腎機能障害(血清クレアチニン値が2.5mg/dL以上)の場合には禁忌です。また、1.5mg/dL以上2.5mg/dL未満の場合は、低用量から投与を開始するか、投与間隔を延長して使用します。

【スタチン製剤との併用】
臨床試験においては本剤とスタチン製剤との併用による有害事象の発現頻度が上昇しませんでした。また、国内の最高用量のスタチンと薬物相互作用試験を行い、スタチン、本剤、どちらの薬物動態パラメータも大きな影響を受けませんでした。さらに承認時までの国内臨床試験において、横紋筋融解症の副作用の報告はありませんでした。しかし、他のフィブラート系薬剤において、腎機能障害を有する患者に HMG-CoA 還元酵素阻害薬を併用した症例で横紋筋融解症が報告されていることから、既存薬と同様に腎機能障害に関する臨床検査値に異常が認められる患者さんの場合、スタチンとの併用は原則併用禁忌とされました。
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
(1)重篤な肝障害、Child-Pugh分類B又はCの肝硬変のある患者、あるいは胆道閉塞のある患者さんには使用できません(禁忌)。
(2)胆石のある患者には使用できません(禁忌)。
(3)シクロスポリン、リファンピシンを投与中の患者さんには使用できません(禁忌)。
(4)腎機能障害がある患者にスタチンと併用する場合は原則として使用できません(原則禁忌)。
(5)LDL-コレステロールのみが高い高脂血症に対し、第一選択薬とはなりません。理由は、動脈硬化性疾患予防を目的とした LDL-コレステロール低下療法のエビデンスが最も豊富な薬剤は HMG-CoA 還元酵素阻害薬であることからです。

【患者さんへの指導例】
(1)中性脂肪(トリグリセリド)を低下させます。また、善玉コレステロール(HDL)を増やします。
(2)足のしびれ・けいれん、力が入らない、筋肉痛などのいつもと違う症状があらわれたらご連絡ください
8. 製造販売元など
製造販売元:興和株式会社
販売元:興和創薬株式会社
お問合せ先:興和株式会社 医薬事業部 くすり相談センター 0120-508-514
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2017年8月

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