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2017年3月製造販売承認

■インチュニブ錠1mg,3mg
■コムクロシャンプー0.05%
■ナルラピド錠1mg,2mg,4mg
■ナルサス錠2mg,6mg,12mg,24…
■スインプロイク錠0.2mg
■ コムクロシャンプー0.05%
1. 承認概要
新剤型 2017年3月 / 2017年7月 発売予定
2. 薬効分類名
外用頭部乾癬治療剤/外用合成副腎皮質ホルモン剤
3. 一般的名称
クロベタゾールプロピオン酸エステル
4. 適応症
頭部の尋常性乾癬
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤は、頭部の尋常性乾癬に対し短時間接触療法に用いる、国内初のシャンプー様ステロイド外用薬です。strongest クラスのステロイドであるクロベタゾールプロピオン酸エステル(デルモベートと同成分同濃度;0.05%)を含有しています。アドヒアランスの向上、短期接触による副作用の軽減を期待して開発されました。本剤は我が国初のシャンプー様外用液剤であり、頭部の乾癬治療の選択肢が増えることになります。劇薬です。

【乾癬とは】
乾癬には尋常性乾癬、乾癬性関節炎、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症などの病型があります。尋常性乾癬は、雲母状鱗屑(銀白色のフケのようなもの)を伴う境界がはっきりした紅斑を特徴とする慢性炎症性角化疾患であり、寛解と再燃を繰り返します。男女比は2対1で男性が多く、男性では30歳代、女性では10歳代、50歳代の発症が多いといわれています。「かんせん」というヨミから「感染」と勘違いする方もいますが、他人にうつることはありません。
本疾患は、遺伝的素因と環境因子の影響を受けて発症します。皮疹の好発部位は機械的刺激を受けやすい肘頭、膝蓋及び被髪頭部等であり、乾癬患者の 75.8 %が頭部に皮疹を有するといわれています。

【乾癬の治療】
乾癬の治療は大きく分けて4種類あります。
頭部の尋常性乾癬の基本的な治療法は外用療法であり、ステロイド外用剤や活性型ビタミン D3 外用剤が使用されています。我が国で、頭部の尋常性乾癬に対する外用治療薬としては主にローション製剤が用いられています。外用剤で効果不十分なときは、光線療法も試みられ、皮疹が全身におよぶような重症例には、内服療法や生物学的製剤による治療がおこなわれます。乾癬性関節炎では早期に生物学的製剤が開始されます。
1.外用療法 (ステロイド外用、ビタミンD3)
活性型ビタミンD3 製剤は効果発現まで1−2週間の継続的な外用を必要とします。
2.光線療法 (紫外線照射)
3.内服療法 (チガソン、シクロスポリン)
4.生物学的製剤 (レミケード、ヒュミラ、ステラーラ、コセンティクス、トルツ、ルミセフ)

【シャンプーによる短時間接触療法】
本剤は適度な粘性を有するシャンプー様外用液剤です。また、本剤の用法は塗布約 15 分後に洗い流すという短時間接触療法であり、strongest クラスのステロイド外用剤が有する副作用発現リスクを軽減できます。

【承認状況】
本剤は、頭部の乾癬に対して 2004 年に米国で初めて承認された後、本剤と同じ有効成分の 0.05 %含有製剤は、2016 年時点で欧米を含む 62 カ国で頭部尋常性乾癬の適応を取得しています。シャンプー様外用剤の他、クリーム剤、ゲル剤、ローション剤、軟膏剤、及びスプレー剤の 6 種の剤型があります。我が国においては、外用剤(軟膏、クリーム剤及びローション剤)は 1978 年 に乾癬等の効能・効果で承認されています。

【作用機序】
本剤は、他の副腎皮質ステロイド外用剤と同様に、肉芽腫抑制作用、浮腫抑制作用、血管収縮作用などを通じて炎症を抑制します。

【用法・用量】
通常、1日1回、乾燥した頭部に患部を中心に適量を塗布し、約15分後に水又は湯で泡立て、洗い流します。

【併用療法】
本剤は、既存のステロイドローション製剤と同様に、活性型ビタミン D3 ローション製剤との併用も想定されます。

【臨床効果】
国内第Ⅲ相臨床試験において、投与4週後の皮疹重症度合計スコア及び本スコア減少率、および紅斑、浸潤/肥厚及び鱗屑の重症度スコアにおいて、4 週後に75%以上改善した患者の割合は、コムクロシャンプー群では 29.5%(23/78 例)、プラセボ群では 7.6%(6/79 例)であり、両群間で統計学的に有意な差が認められました。
参考までに、直接比較はできませんが、同成分のデルモベートスカルプローションの有効率は頭部の乾癬 89.1%( 41/46 )と記載されています。

【副作用】
国内第Ⅲ相臨床試験において、本剤を投与した78例中、本剤による副作用は認められませんでした(承認時)。
 
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
(1)頭部に皮膚感染症や潰瘍性病変のある患者さんには禁忌です。
(2)濡れた頭部へ本剤を塗布した場合、液垂れして直接目に付着する可能性があるため、液垂れによるリスクを軽減するためには乾いた頭部へ塗布する方が望ましいです。
(3)本剤はシャンプー様外用液剤であり使用方法が特徴的ですから、患者さんに対して資材等を用いて本剤の使用方法について十分に説明する必要があります。
(4)投与期間について、本剤は頭部の尋常性乾癬病変の寛解導入を目的として用いられるため、基本的には国内第 III 相試験の投与期間である4週間投与を目安に本剤の必要性を検討し、漫然と投与を継続しないことになっています。

【患者さんへの指導例】
(1)ステロイド外用剤で、皮膚の炎症をおさえる働きにより、頭部の赤み、はれ、かゆみなどの症状を改善します。
(2)本剤は乾いた頭皮に使用します。おおよそ500円玉3枚分で、頭皮全体に塗ることができます。患部に塗り終わったら指の腹で患部にシャンプーをなじませ、そのまま15分間待ちます。その後、お湯または水をかけてよく泡立て、十分にすすぎます。
(3)塗布した部分をシャワーキャップなどで覆わないでください。
(4)眼の中に入ったり、まぶたに付いたりしないように注意してください。付着した場合は直ちに水で洗い流してください。
(5)開封後、4 週間以上経過したものは使用しないでください。また、直射日光、高温、湿気を避けて保管してください。
(6)患部や発疹に触れても、温水プールにいっしょに入っても他人にうつることはありません。
8. 製造販売元など
製造販売元:マルホ株式会社
お問合せ先:マルホ株式会社 製品情報センター 0120-12-2834
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2017年6月

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