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2016年9月製造販売承認

■キイトルーダ点滴静注20mg,100mg
■ミケルナ配合点眼液
■ビラノア錠20mg
■デザレックス錠5mg
■ ミケルナ配合点眼液
1. 承認概要
新有効成分 2016年9月 / 2017年1月 発売
2. 薬効分類名
緑内障・高眼圧治療剤
3. 一般的名称
カルテオロール塩酸塩/ラタノプロスト
4. 適応症
緑内障、高眼圧症
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤は、持続性β遮断薬製剤(ミケラン LA 点眼液)とプロスタグランジン関連薬剤(ラタノプロスト点眼液)を配合した点眼液です。β遮断薬製剤とプロスタグランジン関連薬剤の組み合わせとしては我が国で4剤目となりますが、1日1回点眼である緑内障治療点眼液同士を配合した製剤としては世界で初めてであり、持続化製剤の配合点眼剤としても世界初となります。

【背景】
緑内障は原則として単剤から治療を開始しますが、眼圧が十分に下降しない場合は作用機序の異なる複数の点眼液が併用されます。 しかし、結膜嚢内の容量は小さいので、併用療法では複数の点眼液を連続して点眼すると、先に点眼した薬剤が結膜嚢からあふれ出ることによる眼内移行量の低下が心配されるため、一般的に複数の点眼剤を使用する際には1剤目の点眼後5分以上間隔をあけて2剤目を点眼する必要があります。

【遮光袋がいらない】
ラタノプロスト、カルテオロール、チモロール等は光で分解されるため、通常は遮光袋が必要となります。しかし本剤の場合、容器の樹脂に酸化チタンを配合し、かつ透明性を維持しているので遮光袋は必要なく、容器の外側から中身(薬液)が見えるようになっています。

【BACフリー】
本剤は保存剤として塩化ベンザルコニウム(BAC)を含有しないので、角膜障害が生じにくいことが期待されます。表に示した配合点眼剤では本剤のほか、デュオトラバ配合点眼液がBACフリーです。

【留意点】
1日1 回の投与で 24 時間の眼圧下降作用を示すことを可能とするために、本剤には ミケランLA点眼液と同様の持続化技術を用いてアルギン酸が添加されています。そのため、他の点眼剤との併用時には、本剤が他の点眼剤の吸収性に、または他剤が本剤の持続性に影響を及ぼす可能性があります。したがって、他の点眼剤と併用する場合には、本剤投与前に少なくとも10分の間隔をあけて、本剤を最後に点眼するよう指導します。また、頻回投与により眼圧下降作用が減弱する可能性があるので、1日1回を超えて点眼はしないよう指導します。

【作用機序】
カルテオロールはβ遮断薬であり、毛様体上皮における房水産生を抑制することで眼圧を下降させます。カルテオロールはISA+、水溶性という特徴を持ち、チモロールに比べて心循環系(徐脈を起こしにくい)、呼吸機能、眼刺激作用への影響が少ないという報告があります。ミケランLA点眼液には1%と2%製剤がありますが、配合点眼剤による治療の対象となるのは単剤治療では眼圧下降が不十分な患者さんであることから、本剤のカルテオロール塩酸塩濃度として2%が選ばれました。
ラタノプロストはプロスタグランジン関連薬(PGF2α誘導体)であり、プロスタノイドFP受容体の活性化によるぶどう膜強膜からの房水流出を促進する作用を有します。
ラタノプロストは他のPG系薬剤と比較して充血の相対リスクが小さいというメタ解析報告があります(Lin L,et al:Ann Pharmacother,48(12),1585,2014)。

【承認状況】
2015 年10 月現在、海外においてカルテオロール塩酸塩及びラタノプロストの配合点眼剤は承認されていません。

【用法・用量】
1回1滴、1日1回点眼します。

【効果】
本剤の眼圧下降作用は1日を通じて維持され、またその効果は持続性β遮断薬製剤(ミケランLA点眼液)とラタノプロスト点眼液の併用療法に劣るものではないと考えられています。
 
【副作用】
国内臨床試験において、安全性解析対象例196例中23例(11.7%)に副作用が認められました。主な副作用は、眼充血(結膜充血、毛様充血等)5例(2.6%)、眼刺激、眼のそう痒感、眼痛、霧視、角膜障害(角膜炎等)、眼の異物感が各3例(1.5%)等でした。
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
(1)虹彩色素沈着
プロスタグランジン関連薬剤を配合しているので、虹彩色素沈着があらわれることがあります。投与に際しては虹彩色素沈着及び色調変化について患者さんに十分説明しておきます。この色素沈着は投与により徐々に増加し、投与中止により増加しなくなりますが消失しないことが報告されています。また、虹彩色素沈着による色調変化があらわれる可能性があり、特に片眼治療の場合、左右眼で虹彩の色調に差が生じる可能性があります。

【患者さんへの説明例】
(1)気管支喘息、またはその既往のある患者さんには、β-受容体遮断による気管支平滑筋収縮作用により、 喘息発作の誘発がみられるおそれがあるので使用できません(禁忌)。
(2)1回1滴、1日1回点眼します。原則として仰向けの状態で点眼し、1~5分間閉瞼して目元を圧迫したままでいてください。
(3)他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも10分以上間隔をあけて、本剤を最後に点眼してください。
(4)点眼後、一時的に霧視があらわれることがあるため、症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事しないでください。
(5)長期の点眼によって目の周囲の皮膚の色がくすんだり、まつ毛が長くなってくる場合がありますので、点眼後は眼の周りをふき取ってください。また、眼の茶目の部分の色調が変わってしまうことがあります。日本人はあまり目立たないようですが、気になるときは医師とよく相談してください。
8. 製造販売元など
製造販売元:大塚製薬株式会社
提 携:千寿製薬株式会社
お問合せ先:大塚製薬株式会社 医薬情報センター 0120-189-840
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2016年12月/2017年2月更新

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