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2016年7月製造販売承認

■ビムパット錠50mg,100mg
■ピコプレップ配合内用剤
■ ピコプレップ配合内用剤
1. 承認概要
新医療用配合剤 2016年7月 / 2016年8月 発売
2. 薬効分類名
経口腸管洗浄剤
3. 一般的名称
ピコスルファートナトリウム水和物/酸化マグネシウム/無水クエン酸
4. 適応症
大腸内視鏡検査及び大腸手術時の前処置における腸管内容物の排除
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤は、刺激性下剤であるピコスルファート(製品名:ラキソベロン)と塩類下剤であるクエン酸マグネシウムの2つの作用によって、瀉下作用を発揮します。成分のひとつである「Picosulfate」と前処理の意味をもつ「preparation」からその名がつけられました。

【利点】
アドヒアランス向上をめざしたオレンジ風味の腸管洗浄剤です。飲みやすさ(受容性)を比較した試験において、厳密な比較検証は困難であるものの、本剤群の方がニフレック群より高い傾向が認められています。
本剤は2回投与しますが、検査(手術)の前日と当日に投与する分割投与の他に、前日に2回投与する方法があります。前日に投与すると、翌日の午前中から検査や手術が可能となります。
150mlの薬液を2回摂取しますが、この他に合計2L以上の透明な飲料の摂取が必要です。この飲料については、お茶、スポーツドリンク、透明なリンゴジュース、透明な炭酸飲料、コンソメスープなどから患者さん自身が選ぶことができます。

【背景】
大腸内視鏡検査実施前には腸管内容物を取り除くための処置が必要であり、わが国では電解質製剤(ニフレック)、塩類下剤のクエン酸マグネシウム製剤(マグコロール)、リン酸ナトリウム製剤(ビジクリア)などが用いられています。また医療現場において、本剤のようなピコスルファートナトリウムと塩類下剤の組み合せも使用されています。
しかし、これらの腸管洗浄剤は味や服薬量の多さなどから患者への負担が多く、検査を嫌がる理由にもつながっています。そのため、患者が飲みやすい腸管洗浄剤の開発が望まれていました。

【承認状況】
1980 年12月に英国で承認されて以降、ドイツ・フランス・米国を含む 69 の国と地域で承認されています(2016年 2月現在)。

【用法・用量】
通常、成人には、1回1包を約150mLの水に溶解し、検査又は手術前に 2 回経口投与します。1回目の服用後は、1回250mLの透明な飲料を数時間かけて最低5回、2回目の服用後は1回250mLの透明な飲料を検査又は手術の2時間前までに最低3回飲用します。
[検査又は手術の前日と当日に分けて投与する場合]
検査又は手術の前日は低残渣食、当日は透明な飲料のみとし、検査又は手術前日の夜及び検査又は手術当日の朝(検査又は手術の4~9時間前)の2回経口投与します。
[検査又は手術の前日に2回投与する場合]
検査又は手術の前日は低残渣食、当日は透明な飲料のみとし、検査又は手術前日の夕及び1回目の服用から約6時間後の夜の2回経口投与します。

【作用機序】
本剤を水に溶解すると、酸化マグネシウムと無水クエン酸が反応してクエン酸マグネシウムが生成します。刺激性下剤であるピコスルファートと塩類下剤であるクエン酸マグネシウムの2つの作用によって、瀉下作用を発揮します。
ピコスルファートナトリウム水和物は、大腸内の細菌より分泌される酵素により分解されて、bis (p-hydroxyphenyl) -2-pyridylmethane(BHPM)に代謝されます。BHPM は腸管ぜん動運動を活発にし、水分の吸収を阻害することで瀉下作用を示します。
クエン酸マグネシウムは腸管内への水分移行を促進するとともに水分の吸収を抑制して腸内容積を増大させることにより腸管ぜん動運動を刺激して瀉下作用を示します。

【効果】
国内第3相臨床試験において、検査前日と当日に分けて投与した群、および検査前日に2回投与した群ともに、既存のPEG電解質製剤投与群に対して非劣性であることが検証されました。

【副作用】
国内の臨床試験において 424 例中 39 例(発現率 9.2%)、58 件の副作用(臨床検査値異常を含む)が報告されています。その主なものは血中マグネシウム増加 8 件(1.9%)、悪心 6 件(1.4%)、直腸炎 5件(1.2%)です(承認時)。重大なものとして、アナフィラキシー、腸管穿孔・腸閉塞・鼠径ヘルニア嵌頓、虚血性大腸炎、高マグネシウム血症、低ナトリウム血症・低カリウム血症が報告されています。腸管穿孔、腸閉塞については、既存のPEG電解質製剤と同様に本製剤の使用でも警告欄にて注意喚起が行われています。
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
(1)胃腸管閉塞症又は腸閉塞の疑いのある患者には禁忌です。
(2)重度の腎機能障害(クレアチニンクリアランスが30mL/分未満)のある患者には、血中マグネシウム濃度が上昇するおそれがあるため禁忌です。
(3)利尿剤、副腎皮質ステロイド剤、強心配糖体を有する薬剤、リチウムは、低カリウム血症を引き起こすおそれがあるため、併用注意です。
(4)水のみを摂取することで電解質異常が生じる可能性があるため、総飲量の半量以上は電解質を含む飲料(お茶やソフトドリンク等)を飲用するように指導してください。

【患者さんへの説明例】
(1)大腸内視鏡検査等を適切に行うために、大腸内の便を排出し大腸内をきれいにする腸管洗浄剤です。
(2)本剤は2回服用しますが、作り置きをせず、飲む直前に1回ずつ作ってください。また、本剤は水に溶かす際に発熱するため注意してください。
(3)1回目の服用後、2回目服用開始までに排便がない場合には、2回目の服用は中止してください。排便によって体の水分が減っている場合があるため、のどが渇いたときには透明な飲料を決められた量以外にも適度に追加して飲むようにしてください。
(4)本剤の服用時には、透明な飲料が合計2L以上必要です。水以外の飲みもの(スポーツドリンク、お茶、透明なリンゴジュース、 透明な色の炭酸飲料など)を1L以上用意してください。
(5)検査・手術の前日は、消化しやすく、カスが残りにくい食事内容にし、食物せんいの多い食材、のりやゴマなどは避けてください。
8. 製造販売元など
製造販売元:フェリング・ファーマ株式会社
お問合せ先:フェリング・ファーマ株式会社 くすり相談室 03-3596-1109
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2016年9月

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