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2015年9月製造販売承認

■ピートルチュアブル錠250mg,500m…
■イフェクサーSRカプセル37.5mg,7…
■ヴィキラックス配合錠
■エクメット配合錠LD,HD
■ザガーロカプセル0.1mg,0.5mg
■マリゼブ錠12.5mg,25mg
■ミティキュアダニ舌下錠3300JAU,1…
■スピオルト レスピマット28吸入(,60…
■ゼビアックスローション2%
■ロコアテープ
■ ロコアテープ
1. 承認概要
新有効成分・新医療用配合剤 2015年9月 / 2016年1月 発売
2. 薬効分類名
経皮吸収型鎮痛消炎剤
3. 一般的名称
エスフルルビプロフェン/ハッカ油製剤
4. 適応症
変形性関節症における鎮痛・消炎
5. 類薬との比較

6. 特徴
【特徴】
本剤は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を含む外用鎮痛消炎剤として初めての変形性関節症専用鎮痛消炎貼付剤です。有効成分は、ヤクバン、アドフィード、ステイバン、ゼポラス外用剤などに含まれるフルルビプロフェンをキラルスイッチした活性本体です。本剤は、既存NSAIDs外用剤の有効性を改善するため、経皮吸性と標的組織移行性の向上をめざして開発された、伸縮性のあるテープ剤です。

【変形性関節症(OA)について】
変形性関節症は、高齢者の慢性疼痛と運動障害において主要な原因となっています。関節症は機械的刺激などにより軟骨が変性、磨耗し、また滑膜の炎症が併発して変性が進みます。特に股関節や膝関節の関節症では、重症化すると日常生活動作(ADL)障害が問題となります。

【変形性膝関節症とガイドライン】
変形性膝関節症における男女比は1:4と女性に多くみられ、高齢者になるほど罹患率は高くなります。荷重時、動作開始時、階段昇降時に痛みを感じ、膝に水がたまることを繰り返しながら、徐々に関節の動きが制限されて、ADLが低下します。治療には、痛み止めの内服薬や外用薬の使用、関節内へのヒアルロン酸の注射などがおこなわれます。また、運動器リハビリテーションを行ったり膝を温めたりする物理療法のほか、足底板や膝装具を作成することもあります。
日本整形外科学会のガイドラインにおいて、変形性膝関節症には経口NSAIDsが最も推奨されており、NSAIDs外用薬は有効性が劣ることから、これまでは内服薬の代替薬となっています。

【承認状況】
2015年9月現在、海外では発売されていません。

【作用機序】
エスフルルビプロフェンはフルルビプロフェン(ラセミ体)の光学異性体S体のみを抽出したもので、シクロオキシゲナーゼ活性体を阻害することで消炎・鎮痛効果を示します。

【用法・用量】
1日1回、患部に貼付します。同時に2枚を超えて貼付してはいけません。

【副作用】
臨床試験において、総症例1,391例中、副作用が認められたのは269例(19.3%)415件で、主なものは、適用部位皮膚炎111例(8.0%)、適用部位紅斑44例(3.2%)、適用部位湿疹32例(2.3%)でした(承認時)。重大な副作用として、フルルビプロフェンにおいてショック、アナフィラキシー、急性腎不全、ネフローゼ症候群、胃腸出血、喘息発作の誘発(アスピリン喘息)、中毒性表皮壊死融解症( Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、剥脱性皮膚炎(いずれも頻度不明)、フルルビプロフェン経口剤において再生不良性貧血(頻度不明)、フルルビプロフェン アキセチルにおいて意識障害、意識喪失を伴う痙攣(0.1%未満)が報告されています。

【1日2枚までの制限】
本剤は1日2枚までの使用制限があります。1日2枚貼付することで、血中濃度がフルルビプロフェン経口剤やフルルビプロフェンアキセチル注射剤の通常用量投与時と同程度に達するためです。

【キノロン系抗菌薬との併用禁忌について】
外用剤でありながら内用剤との相互作用が問題となります。NSAIDsもキノロン系も痙攣発作を誘発しやすいため、併用することでリスクは高まります。たとえば、フロベン錠(フルルビプロフェン)は特に痙攣発作を誘発しやすいNSAIDsであり、痙攣発作を誘発しやすいキノロン系抗菌内服薬のエノキサシン水和物、ロメフロキサシン、ノルフロキサシン、プルリフロキサシンを投与中の患者さんに禁忌となっています。エスフルルビプロフェンはフルルビプロフェンの活性本体であり、血中濃度が経口、注射剤と同程度になることから、これらの製剤と同様の注意喚起を行うことを承認時に指示されました。

【ハッカ油について】
本剤の一般的名称は「エスフルルビプロフェン・ハッカ油製剤」となっています。ハッカ油については、エスフルルビプロフェンの溶解補助剤であり、有効性を期待して配合したものではありません。しかし、添加量が一般用医薬品の有効成分として承認されているハッカの薬用量に近いことから、有効成分として扱われています。

【キラルスイッチ】
すでにラセミ体が医薬品として使われている化合物について、活性を示す単一の鏡像異性体が新たに開発され認可される例があります。このような医薬品開発をキラルスイッチ、あるいはラセミックスイッチといい、近年増えてきました。本剤もそのひとつですが、その他の例として、エスゾピクロン(製品名:ルネスタ)、エソメプラゾール(製品名:ネキシウム)、レボフロキサシン(製品名:クラビット)、レボセチリジン(製品名:ザイザル)などがあげられます。
7. 使用上の注意と服薬支援
【薬剤師への注意】
(1)添付文書に「他の全身作用を期待する消炎鎮痛剤との併用は可能な限り避ける」と記載があるため、NSAIDs内服との併用処方では医師への疑義照会が必要と考えられます。
(2)1日2枚までの制限を守る必要があります。
(3)消化性潰瘍のある患者さんに対しては禁忌です。(既存のフルルビプロフェンの貼付剤投与時と比較して、本剤投与時の消化管障害の発現率が高い傾向が認められています。外用剤の中で唯一、消化性潰瘍のある患者さんに対して禁忌です。)
(3)アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)、またはその既往歴のある患者さんに対しては、喘息発作を誘発するおそれがあるため禁忌です。
(4)妊娠後期の女性に対しては禁忌です。
(5)以下の薬剤については、ニューキノロン系抗菌剤のGABA阻害作用が併用により増強されると考えられるため、併用禁忌です。
・ロメバクト(ロメフロキサシン) ・バレオン(ロメフロキサシン) ・スオード(プルリフロキサシン)

【患者さんへの説明例】
(1)本剤は、変形性関節症の症状を経時的に改善するお薬です。
(2)1日1回患部に貼付することで、鎮痛・抗炎症作用を示します。同時に2枚を超えて貼付してはいけません。
(3)傷のある部位、粘膜、湿疹、または発疹の部位に使用しないでください。
(4)本剤の使用によって胃が荒れることがあります。
8. 製造販売元など
製造販売:大正製薬株式会社
共同販売:帝人ファーマ株式会社/大正富山医薬品株式会社
お問合せ先:大正富山医薬品株式会社 お客様相談室 0120-591-818
         帝人ファーマ株式会社 学術情報部 0120-189-315
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2016年2月/2016年9月更新

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