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2015年7月製造販売承認

■ランタスXR注ソロスター
■ハーボニー配合錠
■プラケニル錠200mg
■トルリシティ皮下注0.75mgアテオス
■ ハーボニー配合錠
1. 承認概要
新有効成分・新医療用配合剤 2015年7月 / 2015年9月 発売
2. 薬効分類名
抗ウイルス剤
3. 一般的名称
レジパスビル アセトン付加物/ソホスブビル配合錠
4. 適応症
セログループ1(ジェノタイプ1)のC型慢性肝炎又はC型代償性肝硬変におけるウイルス血症の改善
5. 類薬との比較

【インターフェロンによる治療の効果】
インターフェロンを用いる療法における治療効果は、ウイルス型とウイルス量からある程度予測できるといわれています。
1b型でウイルス量が多い患者さんはインターフェロンの効果が低く「難治」といわれています。感染者の20%を占める2a型はインターフェロンの効果が高く、10%の2b型はこの中間といわれています。

【新しいタイプの治療薬の登場】
近年、プロテアーゼ阻害薬の登場により治療効果が高くなりました。さらに、最近登場したHCV NS5A複製複合体阻害薬、NS5Bポリメラーゼ阻害薬等は、治療効果がより格段に高くなり、インターフェロンとの併用が不要なため、副作用も軽減されるようになりました。

【既存の類薬】
インターフェロンを用いず、経口剤のみの治療薬としては既にHCV NS5A 阻害薬ダクルインザ錠と、HCV NS3/4A セリンプロテアーゼ阻害薬スンベプラカプセルとの併用が発売されています。しかし、この併用療法は治療に失敗すると耐性変異しやすいのが問題とされています。
6. 特徴
【特徴】
日本人のC型慢性肝炎患者の7~8 割とされるジェノタイプ1型に対する治療薬です。インターフェロンを使用せず、経口剤のみでジェノタイプ1型のC型慢性肝炎を治療する製剤としてはわが国2番目ですが、1番目のスンベプラ/ダクルインザ併用における治療期間が6ヶ月であるところ、本剤は3ヶ月と半分に短縮され、SVR率が優れ、副作用も軽減されています。

【C型肝炎ガイドライン改訂】
日本肝臓学会は2015年9月に「C型肝炎ガイドライン(第4版)」を発表しました。これは本剤が発売されたことを受けたものです。本剤が治療効果、安全性ともに優れていることを踏まえて、ジェノタイプ1型の第一選択薬に位置づけられました。直接作用型抗ウイルス薬(DAAs)を用いた治療歴がない慢性肝炎の場合は、ペグインターフェロン・リバビリン併用による治療歴の有無にかかわらず、第一選択は本剤で、第二選択は耐性変異がなければスンベプラ/ダクルインザ併用療法とされています。

【作用機序】
ソホスブビルとNS5A阻害薬のレジパスビルとの配合剤です。
ソホスブビルの代謝活性物質のウリジン三リン酸体は、C型肝炎ウイルスの複製に関わるNS5Bポリメラーゼを阻害することでウイルスの増殖を抑制すると考えられています。ソホスブビルは既にジェノタイプ2型に対するインターフェロンフリー療法で承認されている「ソバルディ錠」の有効成分です。
レジパスビルは、C型肝炎ウイルスの複製に関わるNS5Aを阻害します。

【承認状況】
C型肝炎ウイルス治療薬として、2015年7月の時点で米国を含む世界40カ国で承認されています。

【治療成績】
国内第3相臨床試験では、終了後12 週時の持続的ウイルス学的著効率(SVR12)は100%でした。

【用法・用量】
通常、成人には1日1回1錠(レジパスビルとして90mg及びソホスブビルとして400mg)を12週間経口投与します。

【副作用】
本剤はインターフェロン及びリバビリンを含んでいないため、副作用が大幅に軽減されています。多くの有害事象の発現頻度は1%未満でした。
ただし、本剤とアミオダロンの併用投与により、徐脈等の不整脈があらわれるおそれがあり、海外の市販後において死亡例も報告されていることから、本剤とアミオダロンの併用は可能な限り避けます。

【薬価・治療費】
本剤の薬価は、同じ薬理作用を持つダクルインザ錠60mg(ダクラタスビル塩酸塩)とソバルディ錠400mg(ソホスブビル)の1日薬価を基に、類似薬効比較方式(I)にて1錠あたり8万171.30円(=1日薬価)と算定されました。
薬代は治療期間3ヶ月で約670万円と大変高額ですが、肝癌を合併していないジェノタイプ1 型のC 型慢性肝炎患者に原則1 回のみ、治療期間12 週間を対象に医療費が助成されます。このため、患者さんの負担は収入に応じて月1万円から2万円程度となります。
7. 使用上の注意と服薬支援
【包装と取り扱い】
容器はスクリューキャップにチャイルドレジスタント機能があります。28錠のバラ包装で、中の乾燥剤と、詰め物を取り除いてから投与することが勧められます。新薬は通常14日までの日数制限がありますが、本剤については非常に高額なため28日投与が認められています(1錠8万171..30円なので1箱28錠で約224万円)。

【薬剤師への注意】
(1)ソホスブビルは腎排泄型の成分であり、本剤は重度の肝機能障害(eGFR<30mL/分/1.73m2)と透析を必要とする腎不全患者には使用できません(禁忌)。一方、ヴィキラックス配合錠については、糞中排泄型の薬剤であり、腎機能低下による投与の制限はありません。
(2)レジパスビル及びソホスブビルはトランスポーター(P糖蛋白(P-gp)、乳癌耐性蛋白(BCRP))の基質です。そのため、P-gpの誘導作用がある以下の薬剤と併用するとレジパスビルとソホスブビルの血中濃度が低下する恐れがあります(禁忌)。
  ・リファンピシン・カルバマゼピン・フェニトイン・セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
(3)胃内PHの上昇によりレジパスビルの溶解性が低下して濃度低下につながるので、H2ブロッカーやPPIの投与に、服用時間を調節するなどの注意が必要です。

【患者さんへの説明例】
(1)ジェノタイプ1のC型慢性肝炎の治療に用いる抗ウイルス剤で、ウイルスの排除を目指します。
(2)服用時間の指定はありませんが、朝食または夕食後のいずれかに服用してください。
(3)C型肝炎ウイルスを排除するためには、ハーボニー配合錠を3ヶ月間(12週間)にわたり、毎日服用することが必要です。飲み忘れに注意してください。
(4)3ヶ月後にウイルス検査を行ない、効果判定をする必要があります。
(5)授乳中の方が治療される場合は、授乳を中止してください。
8. 製造販売元など
製造販売元:ギリアド・サイエンシズ株式会社
お問合せ先:ギリアド・サイエンシズ株式会社 メディカルサポートセンター 0120-506-295
※主に添付文書、医薬品インタビューフォーム、審査報告書を参考に作成いたしました。
※薬の使用にあたっては、必ず処方する医師の指示にしたがってください。
(文責 下平秀夫) 2015年9月/2015年12月更新

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